それでもキミと、愛にならない恋をしたい


 結局各自で支払いを済ませ、先輩は注文したホットドックとポテトのセットがのったトレイを持って、店の外へと歩き出す。

 私はそのうしろをついていきながら、今の楓先輩の言葉を反芻する。

 『礼をもらったら、今度から勉強教えにくい』

 今回のテストで先輩から勉強を教えてもらったのは、互いに想い合っているだろう京ちゃんと日野先輩のためになにかしたいと私が零したのを、楓先輩が四人で勉強会をしようと提案してくれたおかげ。いわば、私は京ちゃんのおこぼれをもらった形だ。

 私と先輩の思惑どおり、あのふたりの距離はかなり縮まり、付き合い出すのは時間の問題な気がしている。

 もう私のおせっかいなんて必要ないだろうし、テストも終わったのだから、一緒に勉強する機会だってないものと思っていた。

 それなのに、楓先輩はとてもナチュラルに今後も私の勉強を見てくれると言った。

 それが私にとってどれだけ嬉しいか、先輩はわかってるのかな。