高杉シンは黒髪、短髪、切れ長で大きいかわいい黒目をしていた。
 シンは小学生不良グループに囲まれていた。
 シンは太った男の子と向かい合っていた。
 「おい、お前、強いんだってな」
 と、太った男子がいった。
 「なんだてめえ」
 「おい口を慎めよ」
 と、別の男子。
 「うるせえ」
 「何」
 「ま、まあまあ」
 と、太った男子。
 「さっすが聖夜さん、太っ腹」
 「まあな」
 「そのままじゃないか。腹でてんな」
 と、シン。
 「おい、てめえ」
 と、太った男子。
 「せっかくわれらスコーピオンズに入れてやるっていってんだぞ」
 と、太った男子。
 「だっせえ。絶対やだ」
 と、シン。
 「なにい」
 太った男子は怒った。
 「て、てめえ」
 と、ほかの男子。
 「バカにしやがってえ。やっちまえ」
 と、太った男子。
 何十人もの小学生がシンを取り囲んだ。
 「いけえ」
 と、太った男子。
 男の子たちがシンにつっかかる。シンはかわしては、倒す。
 「くっそお、すばしっこいやつめ」
 と、太った男子。
 男の子たちがつっかかる、シンがかわして倒す。そんなことが続いた。しかし、シンはばててきた。
 「はあ、はあ、はあ」
 と、シン。息が切れている。
 「はーはははは」
 と、太った男子が大きい声で笑った。
 「もう電池切れのようだなあ」
 と、聖夜は勝ち誇ったようにいった。シンは切れた口を手でぬぐった。
 「くっそお」
 と、シン。
 「終わりにしようぜ」
 と、聖夜。
 男子たちが、シンにつめよる。
 「おい」
 と声がした。シンは声の方を見た。
 そこにいたのは白髪の作務衣を着た少年と、青い長髪のやつだった。トオルとまことだった。
 「たった一人に何人がかりなのかねえ。この太っ腹」
 と、トオル。
 「な、なんだよお前」
 「トオルっていうんだ」
 「はあ、なんなんだよてめえは」
 「なんでもねえよ」
 トオルは出て行った。