「……玲…ごめん…あたし……」 「いいよ」 玲があたしをそっと解放して、微笑んだ。 「いいよ。最初から分かってたから。謝るなよ、逆にムカつくから」 いつもの玲が変わらずにそこにいた。 いつもの偉そうな玲。 あたしはそれがとても安心した。 嬉しかった。"ありがとう"を何度言えばいいのか分からないけど 最大級の感謝をただ、祈る。 「……ありがとう、玲」 たとえ、それがエゴだとしても。