何が起こったのか
何を言われたのか
全くわからなかった。
ただ、その一言に全身を粉々に打ち砕かれたのがわかった。
「……意味…わかんないんだけど……」
声が震える。
血の気がひいていく。
「そのまんまの意味だけど?」
あたしが理解してないことなんて、まったく意に解さないとでもいうような態度で玲はあたしの心をエグる一言をいとも簡単に産み落としていく。
「……やだよ……」
「家、帰れよ。あるんだろ、自分の家」
その一言でフラッシュバックしそうになるのを、耳を塞いで必死に阻止する。
心臓が壊れそうなくらい痛い。
「やめてよ!!!」
金切り声をあげて、髪を掻き乱した。
「帰らない!もう元には戻らない!あたしは此処にいる!」
心にこびりついている思い出したくない記憶が、まだあたしをこんなにも支配しているのだ。



