彼の名前は白河慧斗。 あたしより二つ年上の19歳で、この2LDKの部屋の住人。 何に関しても無頓着で、彼はきっと執着心というものを知らない。 来るもの拒まず、去るもの追わず。 常に笑顔で明るく、自分本意。 自由気ままに生きている。 そんな、彼の周りにはその人柄故か人が集まる。 この家は、いわゆる溜まり場というやつで 毎日、理由もなくみんなここに集まってくる。 そして、あたしもひょんなことからこの部屋に訪れるようになったのだ。