乱れた制服を押さえながら、涙で顔をぐちゃぐちゃにして髪を振り乱しながら全力で走った。 噛み締めた下唇から、うっすら血が滲む。 愛と欲望をイコールで結び付けることが出来るほど、あたしはまだ大人じゃなくて 簡単に飲み込まれるほど子供でもない。 笑ってもいいよ。 どんなものかさえ分からずに欲しかったものを勝手に思い描いて "こんなものじゃなかったずだ" と、信じられない馬鹿なあたしを。