誰もいないリビング。 冷たいフローリングに座り込んで、あたしはぼんやり天井を見上げていた。 小さなシミが隅に一つ付いているだけで、あとは真っ白だ。 時計の針が一秒一秒を刻む音が響く。 あたしはその音にただひたすら耳を傾けていた。 「ただいまー」 玄関が開く音がして、あたしは顔を天井から戻して、リビングの扉が開くと口を開く。 「おかえり」