しかし、人間にはお気に入りというものが出来るのだ。 アガペーなんて神様だけが持っているもの。 未熟なニンゲンにはまだ無性の愛なんて、理想論に過ぎない。 だから、お母さんにもお気に入りってヤツができて たまたまそれが 無口なあたしより 可愛いげのある弟だったという話だ。