「ん……っ」
あの時とは違い、そのまま彼の舌が唇を割って口内に侵入し深く絡められる。凛が縋るように亮介の胸元をきゅっと握ると、安心させるように回した腕に頭や肩を撫でられた。
何度キスを交わしても、身体を重ねても、亮介と一緒にいるとドキドキして落ち着かない。これまで秘書としてポーカーフェイスで立ち回れていたのに、ふたりきりになった瞬間にどうしようもなく胸が高鳴る。
しかも今日はあんなサプライズがあったのだ。まだプロポーズの余韻が残っている。
「……亮介さん」
「浮かれてるんだ。許してくれ」
「あ、ん……っ」
なににと聞くまでもない。彼も凛と同じで、まだあの高揚感を纏っているのだ。
おまけに入籍や同居を早める提案に凛が頷いたことも彼を浮かれさせているのだと思うと、なんとも擽ったい気分になる。
何度も角度を変えて口づけを受け、そのたびに鼻に抜けた吐息が漏れてしまうのが恥ずかしいのに、やめてほしいとは思えない。



