捨てられ秘書だったのに、御曹司の妻になるなんて この契約婚は溺愛の合図でした


「もちろんだ。ありがとう」

予想通り、亮介は珍しいほど相好を崩して嬉しそうに笑った。

「君の部屋に必要だろうものは用意しておく。好みがあったら先に教えてくれ。リビングダイニングの家具やインテリアは追々凛の好みに替えていってくれて構わない。あぁ、ベッドだけは早めに大きなものに買い換えるか。結婚指輪も必要だし、今度一緒に買い物に行こう」

亮介の口からは次々と同居へのプランが出てくる。まるで遠足を待ちきれない子供のようで、凛はクスッと笑った。すると亮介は不思議そうに眉根を寄せる。

「どうした?」
「なんだか、亮介さんが可愛らしく思えて」

もっと言えば、とても愛おしいと感じる。年上の男性に対し、こんな気持ちになったのは初めてだ。そう素直に告げると、彼は居心地が悪そうな顔をした。

「大の男に可愛らしいはないだろう」
「そうですね、失礼しました。でも、こうして亮介さんに甘えるのが幸せだと思いまして」
「こんなの甘えてるうちに入らない。むしろ俺のわがままを受け入れて甘やかしてくれているのは凛の方だ」
「ふふ、長女気質なので」
「じゃあ、ここからは俺の番だな」