「私も、亮介さんとずっと一緒にいたいです」
「凛」
「急いで引っ越しの準備をしないとですね」
了承の意味を込めてふわりと微笑んだ凛を、亮介がソファに押し倒す。
「きゃっ……」
「準備なんていらない、君が身ひとつで来てくれればそれでいい」
絡められた指に力が込められ、それが冗談ではないのだと訴えてくる。
「なんて……必死過ぎてどうにもカッコ悪いな」
苦笑する亮介に、凛は腕を伸ばして彼の首に回した。
「亮介さんをカッコ悪いなんて、一度も思ったことありません」
それだけ凛を想ってくれているのだと、喜びが身体中を甘く包み込む。
「お言葉に甘えて、私は身の回りのものと、この指輪だけを持って亮介さんのマンションへ行ってもいいですか?」
もらったばかりの指輪に指先で触れ、凛は亮介に素直に甘えることにした。その方が遠慮するよりも彼が喜ぶのだと、この数ヶ月で学んだのだ。



