こうなる事は初めから決まってた

急に走り出した先輩を、俺は目で追った。

「大丈夫っ!?」


先輩の声が廊下に響く。

走った先にいたのは、俺も分からないし、きっと先輩も誰か分からない生徒だった。

その生徒は顔を赤くして、今にも倒れそうな顔をしている。


なるほど…人助けの為に走ったのか。


それを見た俺は、ただただすげぇなぁ、あの人。って思った。


きっとあの人は、自分のことよりも誰かのために行動する人なんだろう。

「あの、今から保健室連れてくから校内地図見にくいけど一人で行ける?もう、真っ直ぐ行けば着くから!」

とだけ、俺に言い残して先輩は誰かも分からない生徒を、おんぶして走って行ってしまった。

先輩が言った通り、真っ直ぐ行けば数学準備室と書かれた教室があった。