タクマに彼女。
考えた事もなかった。
ずっと、私だけのものだと思ってたから。
彼女が出来た事よりも、彼女になるような子の存在があった事をがショック。
タクマはモテるだろうとは思ってたけど…
端正な顔立ちに、女の子を酔わす甘い言葉。
私以外の子にもそうするの?
私に悲しむ権利なんてない事くらい分かってる。
「俺に彼女が出来たって、ユイは冷静なんだね。焼きもち一つ焼かない…?」
「焼きもち?どうして私が焼きもち焼くの。」
タクマの顔は見ない様にドアに向かって話しかける。
「ユイ、こっち向いて。」
タクマが優しく私を呼ぶ。
「…お水、持ってくる…。」

