「私は、ママとの約束を守るふりして…自分を守ったの。」




「ん?」



タクマが不思議そうに私を見る。




「だって、タクマがいなくなるって分かってるのに恋人同士になんてなれないって、私そう思ったんだよ。でも、それなのにタクマを好きになっちゃって…。」


それで?という様に、タクマは私を見つめて首をかしけだ。




「恋人になるつもりないくせにタクマの事、離したくなくて…あんな形で縛りつけてた。…本当にごめんね。」




タクマが笑った。




「いいよ。許す。だってユイは俺の事、好きで好きで仕方なかったから縛りつけたんでしょ?それってかなり情熱的じゃん。」




私をちょっとからかうように、タクマがもう一度笑った。



「タクマ…ありがとう…。」


私もつられて笑った。




「で、ユイはアイツとはどこまでいったの?」




タクマが私の肩を強く掴んで問いただす。




「え?…ちょ…タクマ…。何もない!何もしてないの…!」



ピタっとタクマの動きが止まって、何を言いだすかと思えば…





「ふーん…ぢゃ、確かめなきゃね。」