イケメン過ぎる後輩くんは、可愛い先輩を甘やかしたい。

「また真っ赤になっちゃいましたね……?」

「っ……、」


 もう声も出せなくなった私に依澄くんは、もう一度ゆっくりと唇を押し付ける。


「んっ……、」


 ドキドキしすぎて眩暈がした。

 依澄くんは一度離れて私の目を見てからもう一度、する。


「……先輩」


 角度を変えて、もう一度。

 力が入らなくなった私の手から手を離した依澄くんは、その手を私の頬に添わせて熱っぽい目を合わせる。


「俺も好きです、先輩。大好き」


 そしてまた甘すぎるキスを何度も、何度も繰り返す。


「依澄くんっ、も、もう……っ」


 キャパオーバーした私は涙目で依澄くんに訴えるけど、聞き入れてもらえない。


「困りますよ先輩……俺言いましたよね」


「……?」


 妖艶な目をした依澄くんは、スル、と私の耳裏に手を忍ばせる。


「可愛すぎると我慢できないって」


 そう言って顔を傾けた依澄くんは

 甘くて熱い大人なキスで、無事に私を溺死させたのでした。




 fin.