「……あの、依澄くん」
「はい、先輩」
依澄くんとカップル(仮)になって、二週間が経った。
私たちは今、駅前に出来た話題のアイスクリーム屋さんに来ている。
放課後、近辺の高校生がたくさん来ていて、カップルや女の子たちで賑わっている。
その中でひときわオーラを放っている依澄くんは当然注目の的で、遠巻きに見ている女の子たちから定期的に小さな黄色い歓声が上がる。
当の依澄くんは、今この場にいる誰よりも存在感のない私を凝視している。
たぶん、依澄くん以外の誰もが思ってる。
〝なんで?〟
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