あれから数日、1度もあの人には会えていない。



私、高校1年生の橋本 愛(はしもとあい)は
落胆する日々を過ごしていた。



何年生なのかもわからない彼にずっとずっと会いたくて、



薄いブラウンの髪とあの吸い込まれそうなブラウンの瞳が忘れられない。



「ねえー、それ以外になんにも情報ないの?」



同じクラスで仲良くなった美玲ちゃんは私の一目惚れの彼を探すのに毎日協力してくれている



「だってあれから1回も会えてないもん。すれ違ったダケだからスリッパの色もみてないし。」




机に体重を預けてだらしなく突っ伏する