よく晴れた、桜が舞う4月。


高校に入学した私は人生で初めて一目惚れをした。


うすいブラウンのセンター分けの前髪に


うすいブラウンの瞳、


背が高くて少し気だるげな表情。


ズボンのポケットに手を入れて友達と歩く姿に


一瞬で心を奪われてしまった。


少しだけ目が合ったけれど、


驚きとドキドキとなる心臓への戸惑いで


すぐに目を逸らしてしまった。


ねぇ、先輩。


出会った時から私の中にはずっと先輩しかいません。