新聞の記事によると、会長になった彼女は予算の内訳に隅々まで目を通し、無駄なものを全て排除していったそうだ。

食堂で人気がなかったメニューのいくつかが廃止されたときのことを、よく覚えている。全校集会で、そのメニューを好んでいた生徒たちから罵倒されていたから。

けれど、彼女はそれらのおかずを少しずつ取り入れたメニューを1品増やしたことで、彼らを黙らせた。現在、それは多くの生徒が注文する品になった。

次に、彼女は、生徒に近隣の駅や公園、商店街、高齢者施設への清掃ボランティアの機会を多く提供した。

参加は自由としたものだったが、受験を控えた生徒は調査書のために参加していたし、結果、学校は周辺地域との繋がりが強め、寄付金が増えたそうだ。

今年に入ってからは、学校の図書室や体育館も、数ヶ月に1度のペースで一般公開を行い、利用する地域住民の大人は100円を支払うらしい。子供は無料。

行動のひとつひとつが大胆だったが、予算が見直されたことで、昨年の文化祭と体育祭は両方とも大成功。

そして、今年の生徒会選挙では、今後の生徒会も同じようにできるように昨年度の活動をマニュアル化するという公約をあげ、再び、会長の座を勝ちとった。