次期魔王様はクリスマスを知らない

穂夏がテンの横に膝をついてそう言うと、テンは声を殺して涙を流し始めた。

……あれは……。

「テン!ごめんなぁ……俺がプレッシャーを与えたせいで……」

「私も……お父さんのようになりなさい、なんて言ってごめんなさい……あなたが

苦しんでるのに気づいてあげられなかったからっ……」

狐族がいつの間にかいなくなっていたと思ったら、こいつの両親を呼びに行っていたのか……。

狐族はただ主人に従うだけだと聞いていたが……こいつは違うのか……。

「父さん……母さん……違う……俺のせいだ……俺の、力が、足りなかったから……」