慌てる私に斗真さんは吹き出す。
「姫香? 怒っちゃった?」
怒ってなどいない。屈託ない笑みと小首を傾げて甘える仕草、緩急をつけた表情にドキドキさせられ言葉が出てこないだけ。
俯き、パフォーマンスで頬を膨らめた。
「俺もね、姫香を妹扱いし続ける気はないよ」
「えっ?」
不貞腐れ方が過ぎ、嫌がられてしまったのだろうか、不安になる。
「あっ、いや、そういう意味じゃない。姫香が今も俺の大事なのは変わらない。俺は君の前だけでは本当の自分で居られるんだ」
「本当の?」
「あぁ、だから姫香が妹ではなく一人の女性ーーそうだな、シンデレラになった時。お祝いに靴を贈らせて欲しい」
「ーーなら私は斗真お兄ちゃんじゃなくて、斗真さんって呼ぶ。そうすれば妹っぽくないでしょう? 早く大人の女性になりたいな」
「姫香? 怒っちゃった?」
怒ってなどいない。屈託ない笑みと小首を傾げて甘える仕草、緩急をつけた表情にドキドキさせられ言葉が出てこないだけ。
俯き、パフォーマンスで頬を膨らめた。
「俺もね、姫香を妹扱いし続ける気はないよ」
「えっ?」
不貞腐れ方が過ぎ、嫌がられてしまったのだろうか、不安になる。
「あっ、いや、そういう意味じゃない。姫香が今も俺の大事なのは変わらない。俺は君の前だけでは本当の自分で居られるんだ」
「本当の?」
「あぁ、だから姫香が妹ではなく一人の女性ーーそうだな、シンデレラになった時。お祝いに靴を贈らせて欲しい」
「ーーなら私は斗真お兄ちゃんじゃなくて、斗真さんって呼ぶ。そうすれば妹っぽくないでしょう? 早く大人の女性になりたいな」

