「もうすぐで完成なので、座って待っててください!」
「いい、俺も手伝う。食器の場所とかわからなくて不便だろうし」
朔夜さんはようやく私から離れ、一緒に朝ごはんの準備を手伝ってくれた。
なんだか変な感じ……こうして誰かと朝ごはんを作るだなんて。
お母さん朝早くから仕事で、いつもひとりで作っていたから余計にそう感じてしまうのだろう。
「ありがとうございます、手伝ってくれて助かりました」
「……どういたしまして。まあお礼を言うのは俺の方だけどな。ありがとう」
私がお礼を言うと、朔夜さんは目を丸くして少し間が空いた後、逆に感謝の意を伝えてくれた。
朝ごはんを作り終え、私たちは一緒に食べる。
「今日はゆっくりなんだな」
「はい。夜ご飯だけ友達と食べる予定で……」
「それまで家でゆっくりするといい。そろそろ疲れが溜まっているだろうから」
うっ、まさにその通りだ。
こっちに帰省してから休む間もなく遊んでいる上に、考えることも多くて疲労が蓄積していた。