それに昨日は……と、ようやく昨日の夜の出来事を思い出し、途端に顔が熱くなった。
そうだ。私、昨日……朔夜さんとキスをしてしまった。
さらに朔夜さんを求めてしまい、もしあの時泣いていなかったら……と思うと恥ずかしい。はしたないと思われていたらどうしよう。
私だってあんなに欲しくなったのは初めてだし、経験もないのに。
それなのにどうして、昨日は朔夜さんのキスをすんなりと受け入れ、合わせられたのか不思議だった。
知っているような感覚も変な感じだったし……。
「泣いたり照れたり騒がしいやつだな」
「……っ」
ふと考え込んでいると、朔夜さんの手が私の頬に触れる。
それだけで昨日のことが鮮明に思い出され、不自然に顔を背けてしまう。
「ふはっ、変な動き」
「急に触れないでください……!」
「ほら、怒ってないで早く準備するぞ。今日も遊びに行くんだろ?」
私の反応を見て満足そうに笑い、弄ばれているようで不服だ。
それでも今この瞬間は幸せで、ずっと続けばいいのにと思った。