恋愛電車

それからというもの、私は遅刻しないように心がけ、毎朝スバルに会い、話すことができるようになっていた。

毎日会っていく中で自然と仲も深まり、半年がすぎる頃には私もタメ口で話すようになっていた。

相変わらずメールの返信は半日後だが、そこも彼のひとつの性格だった。

彼と私には、共通点がいくつかあった。

私ほどでは無いが時間にルーズなところ。

音楽が好きなところ。

漫画やアニメ、小説が好きなところ。

並べてみると、かなり性格が似ていることに気が付いた。

それでも、どうしてもまだ気になることがあった。

それは、メガネを外したらもっとカッコイイのでは、ということだった。

親睦が深まった彼に、「メガネ外して」と頼むのは容易ではあったが、私は彼に恋心を募らせていたため、中々自分から言い出せなかった。




そうして、彼にそれを聞き出せないまま、月日はまた流れて行った。