ピロリン

「…?」

あ、そうだ携帯ポケットに入れていたんだ。見ると未那からLINEが入っていた。

『もう授業始まるよ~!どこにいるの?』

未那に助けを呼ぼう。本当は二葉くんに助けて欲しかったっていうのは内緒。

『香菜先輩に呼ばれて空き教室に閉じ込められた。助けを求む。』

送信っと。するとすぐ返信がくる。

『はぁ~?!何のこのこ先輩の後についてってんの?!今すぐ行くから大人しく待ってなさいよ!』

その返信をよみ思わず笑みが溢れる。あ~、本当に未那はいい子だなぁ。真っ先に心配して来てくれる発言までしてくれるなんて。

ガチャ

「紗奈!!」

「未那!!ありがとう~!!」

「あんた馬鹿じゃないの!がちで!なんであんな先輩についてくのさ!!」

「…ごめんなさい。」

「何もされてないの?」

「突き飛ばされて足くじいてしまいました…」

「はぁ~?!許せないんだけど!今すぐ文句言いに行くよ!」

「えっ、あっ、ちょっ!!」

「何?!」

「足くじいてるし、もういいよ。」

「でも、はっきり言わないとまたやってくるかもよ!!」

「その時はその時。もう大丈夫。」

「そ、そう?」

「うん。」

面倒事にも巻き込まれたくないし。てか足くじいて歩けないし。

「じゃあまず保健室行こ?」

「うん、ありがとう」

このままだと、未那まで授業出れなくなっちゃう。

「一緒に授業サボっちゃうか!!」

私の心を読んだように言う。ニコニコしながらピースをする未那。