深冬くんが来てくれたおかげで体はきつくても心はルンルン!
深冬くんパワー恐るべし!
一人でにやにやしていると、深冬くんの置いていった携帯が音を鳴らした。
電話……?
っ!
とっさに音のなる方に目を向けると入ってきた文字は”花”。
大森さんだ。
また心の中に黒い気持ちが広まった。
なんの用か分からないけど、これ取ったら深冬くん大森さんのところに行っちゃうのかな。
「あ、電話?誰?」
ちょうど深冬くんが来て携帯電話を覗き込む。
「花か。ごめん、ちょっと出てくる。すぐ戻るから。」
でちゃうんだ。
深冬くん帰っちゃうのかな。
だめだってわかっているのに、うっすらと聞こえる深冬くんがしている電話の内容を聞いてしまった。
”ねぇ、みーくんさみしい!
来てよ。”
”無理だって。”
”待ってるからね!絶対来てね!”
そして電話は切れたみたいだ。
大森さんのところ行くよね。
きっと深冬くんも行きたいよね。
深冬くんが好き。大好き。
だけど、深冬くんは大森さんが好きなのかもしれない。
それなら……
とめちゃ、いけない。
私と付き合ってほしい。
だけど、幸せになってほしいから。
「ごめん。ゼリー「深冬くん。」
深冬くんがゼリーを持って戻ってきた。
言おう。

