クリスマスまでに君を

朝、キンキンに冷たい空気とともに襲ってきたのは激しい頭痛だった。


なんとなく体も熱くて体温計で熱を測ってみるとまさかの38,7度。



もう、最近本当についていない。


とうとう明後日がクリスマス。

目標にしていた深冬くんと恋人になることは叶わなさそう。


大森さんとでも過ごすのかな。


そう考えたら頭痛がもっとひどくなった気がした。


「ごめんねぇ、愛冬。
お母さん仕事休めそうになくて。」

「いいよ~、別一人でも過ごせるから。」

「そう?なんか最近愛冬の元気がないから心配だわぁ。
じゃあ、行ってくるわね?なんかあったら電話してー」



そう言ってお母さんは家を出て行った。

お母さんにも心配かけちゃっったな~。


あっ、そうだ。一応沙里にも言っとこ。


重たいからだに鞭を打ってラインを開いてメッセージを打つ。


”今日熱出ちゃったから休むね!”


そして一分もしないうちに返信がきて、


”愛冬も?
了解!ノート取りは、やっとく。”


んっ?

「愛冬も」ってどういうこと?


”よろしくね~!他に誰か休みがいるの?”

”そう。大森さんも休み。”



大森さん……か。


オッケーのスタンプを押して布団に入った。



大森さんも休んでるなら深冬くん、看病してあげるのかな。

大森さんは学校が終わった後看病してもらえるんだ。

想像しただけでも最近のもやもやが大きく膨らんでいく。


はぁ~、もう寝よ。


嫌なことから逃げようと目を閉じると眠気が襲ってきた。