クリスマスまでに君を

「沙里お姉様よ。私は決めた。」

「何よ。また変なこと言い出すに決まってるけど。」


1時間が終わった休み時間。

あることを決心した。


私は、わたしはっ……………!



「クリスマスまでに清葉深冬くんを落とす!!
そして、クリスマスは2人で幸せに過ごす!」

「あ、あんたまさか清葉くんのこと好きになった?」


「もちのろんろん!!
深冬くんこそ私の運命の王子様なんだっ!」



一目惚れして、運命を感じた!

だからこれから気合いを入れて深冬くんにアプローチしに行く。

しかも深冬くんの席は私の2つ前。
今は女の子達がいて姿が見えないけど、いつでも見てられるんだ。



私は人生で最も大きな決意をしたのだ。


「またそんなこと言って〜。
まあ、いいけど。また厄介な相手好きになったわねー。
ほら見てみ?こうしてる間にも女の子は清葉くんに告白してるみたいよ。
あの様子だと告白してる女の子達振られてるみたいだけど。」

「むむっ!敵は多しかぁ。
私も今日告白するから!振られたことなど考えてられん!
沙里!応援して!」

「そりゃ、応援はするけど………」


キーンコーンカーンコーン


心配そうな沙里を置いてチャイムが鳴った。


「よしっ!そうとなったら告白の仕方考えないと!!授業なんて後回しだ!」


「いや、授業はちゃんと聞け?」


沙里さんのツッコミは無視だ。