「はぁー。」


あのデートの後、花ちゃんと深冬くんが一緒にいるところが目に焼きついて忘れることができなかった。


「愛冬。おはよう。

デート行ってきたんじゃないの?
なんでそんなに暗いのよ。」

「あぁ、沙里。おはよぉ。
お話聞いてくれるぅ?」


話しを誰かに聞いて欲しくて、沙里に全部話した。



「ふーん。幼なじみね。
でも、清葉くんがその子のことを好きだって言ったわけじゃないんでしょ?」

「そりゃあそうだけど…………。」



でも抱きつかれても嫌な顔してなかったし、私の時は告白すぐ断るのに花ちゃんの時はすぐ断ったりしなかったし。


「そんなに気になるなら聞いてみたら?
清葉くんに幼なじみの花ちゃんのこと好きなの?って。」

「好きだって言われたら、もう私生きていけないよ。」


「愛冬は清葉くんのこと大好きだもんねぇ。」



はぁー。深冬くんもまだ来てないし。


深冬くんがあの子のこと好きで付き合うんだったら私には勝ち目ないよね。

2人は両思いになって恋人に。


深冬くんの幸せを祈ることしかできないんだ。



「愛冬。今日転校生来るらしいわよ。」


「またぁ?まぁ、なんでもいいや。」



なんか深冬くんに続いて転校生か…………。


はぁ。悲しい気持ちにまた悲しいことがありそうな嫌な予感がするよぉ。

 

その予感は見事に当たって……………