今まで深冬くんが告白されてるの見ても少し嫌だって感じるぐらいでそんないちいち落ち込んだりしなかった。
深冬くんはかっこいいし、モテるのはわかってるし誰にも負けない!って深冬くんを彼氏にするってそんな気持ち一筋でやってきた。
だけど、あんなふうに小さい頃のこと話したり深冬くんのことをずっと前から知ってた幼なじみを前にすると急に私じゃあの子には勝てないんだなぁ。
みたいなマイナスな気持ちが押し寄せてきて。
はぁーー。
深冬くんが好きって言ってたパンダのこと花さんはずっと前から知ってたんだ。
私よりずっと深冬くんのこと知ってるんだ。
今から2人でまた遊ぶのかなぁ。
考え出すと止まらなくって、むしろ体がキンキンに冷えてくるだけでちっともこの思考を止まることはできない。
一日楽しくて幸せだったのに最後だけモヤモヤしちゃった。
「はぁー。」
かじかんだ手をポケットに入れて家に帰った。