クリスマスまでに君を

それからの時間もたくさん動物を見てそしてたまには2人でクレープ食べたりした。


ちなみに深冬くんは動物にもモテモテだった。


エサをやっても

「なんで、深冬くんにばっかり行くの!?
私もほらっ。エサもってるよぉー。
ほらっ!ウサギちゃーん。おいで!」



呼びかけには反応してくれませんでした。


まあ、倍のエサにはあっさり釣れてくれましたけどね。

深冬くんはあげない!って少しやきもち焼いてしまった。



そして、深冬くんは案外甘党のようです。


「よっしゃーーーー!
やったね深冬くん!!!」


私も甘いのが大好きだから2人で食べる巨大パフェを食べて、見事に完食。


ペロリと食べ終えてしまった。



「はヘェ〜。楽しかった〜!」



楽しい時間はあっという言う間で。


「ほんとテスト頑張ってよかったよ。
深冬くんのこともっと知れたし?
深冬くん!ありがとね!」

「………俺も。楽しかった。
テストだってほんとに平均点いけると思ってなかったし。」



あとクリスマスまで三週間。

深冬くんと付き合いたい。
彼女になりたい。
クリスマスを一緒に過ごしたい。


深冬くんと過ごしていけば行くほど好きが増えていく。


「ねぇ。深冬くん。
私本気で深冬くんのことが─────
「みーくんっっ!」



本気で好きだと言おうとした時女の子の声が聞こえて、


次の瞬間には深冬くんに1人の女の子が抱きついていた。


「…………えっ?」


誰?

ていうか深冬くんに抱き付かないでよ………。


目の前で女の子に抱きつかれてる深冬くんを見て黒い気持ちが渦巻く。


「みーくんっ!すきぃ!だいーすきっ!
花と結婚してくれるよね?」

「花。もう帰ってきたのか。」

「花が帰ってきて嬉しかったでしょ?
みーくん前からかっこよかったのにもっとかっこよくなっちゃって!
あっ、そういえばね?
みーくんが好きなパンダ、北海道にいっぱいいたよ!子供の頃好きって言ってたよね!」



花?
深冬くん呼び捨てしてるんだ。

私の前での深冬くん花さんには見せてるみたいだし。


深冬くん。花さんのこと好きだったり?
すごくかわいいし。

だから私とは付き合えないの?


嫌な思考が頭の中でグルグル回ってると


「ごめん。愛冬。
こいつ幼なじみで。
駅まで送く「えぇーー!みーくん。花と一緒に遊ぼうよ!」


遮られて、呆れたようにため息をついた深冬くんは私を見て申し訳なさそうに言う。


「ごめん。」


「あっ、いいよ。大丈夫!
また明日ね深冬くん!」


これ以上2人がくっついてるのを見るのが辛くて今の精一杯の笑顔を貼り付けてその場から逃げた。