クリスマスまでに君を

「まあ、これ以上キスされたくなかったらこれからは告白してくんなよ?
ごめんけど、誰とも付き合う気がないから。


………女なんて誰でも一緒だし………。」


最後に呟いた言葉はうまく聞こえなかった。


えっ?って聞き返そうとしたら




「まあ、それでも好きって言うなら


………今度は手加減しないよ?」


低い声で耳元で囁かれるとボンッと口から火が出そうになるぐらい真っ赤になって。



それを見た深冬くんはクスッと笑ってプリントをまとめて去って行った。



な、なっ!
えぇぇぇーーーー!?

えっ?私、今えっ?


いや、一旦落ち着こう。落ち着くのよ、愛冬。

ふぅーー。ふぅー。


深呼吸をして考える。


えっーーと。まず。
少しだけ遅れてここに来て深冬くんと合流した。
で、気合いをいれて好きなタイプを聞こうとしたら「楽しそうだね?」って言われて。
違うよって言おうとしたら…………
き、キスされちゃって。

なんでか聞いたらムカついたから、って。

何にムカついたんだろう。

も、もしや私の顔とか!?


知らないうちににんまり気持ち悪い顔になってたから深冬くんムカついた?

しかし、深冬のあんな顔初めてみたよ。

イジワルで色気たっぷりの甘い顔。


お、思い出したら真っ赤な顔に更に熱がぶり返してくるぅ。


で、でもキスは好きな人からされたわけだから嫌ではなかったし?
ただ甘すぎて感じたことない刺激に体が限界だった………。


 
ま、まあ?だからといって私は深冬くんを諦めないけどね?


明日からはまた頑張ってアプローチするんだ!

頑張れ愛冬!


未だに真っ赤になっている頬をパチンッを叩いて、家に帰った。