クリスマスまでに君を


男の子は教室から少し離れたところで止まって。


「羽白さん。」

「は、はい。」


なんだか改まって顔を赤くしてこっちを向いてきたから少し緊張してしまう。


熱があるのかな?大丈夫?

私なんかヤバいことしたかなぁ。
この子のこと何も知らないけど知らないうちになんかしちゃったのかも。

色々考えていると男の子は口を開いた。


「あの。僕、笹槍 将基といいます。
あの!す、好きです!
僕と付き合ってください!」


………ふーん。

付き合って…………


って、え!?


付き合って!?こ、告白!?


「そ、それは私に向けた告白ですかっ?」

「は、はい!告白です。」

「恋愛的な?」

「はい。」


えぇぇっーーー!


告白!?告白されちゃったよ。

告白なんて中学生以来だよ!

中学では何人か物好きが告白してきてくれたこともあって1人2人ぐらいは付き合ったりしていた。

けど、なぜかみんなが最後は疲れた顔をして別れを切りだしてきた。


黒歴史になるぐらいの思い出だってあるし……。


おぉぉー。やめやめ!!


とにかく!だからびっくり仰天!


「え、えと………。」


でも今は私は深冬くんが好きなんだ。

深冬くん以外は考えられないし、これからも
深冬一筋でいくつもりだ。


だから、この男の子にはちゃんと自分の気持ちを伝えないとだ。