そして、ついに来た!私の時間!放課後だ!
もう授業がいつもより長く感じたよ。
やっときたー!ってワクワクしていると、
「あのー。すみません。
羽白さんいますか?」
うんうん。
どっかの羽白さんも呼ばれてるよ!
待たせないで行ってあげてね?
私はこれから深冬くんと楽しい時間を過ごしてくるから!
「いや、あんた呼ばれてるけど。
羽白さんって言われてるわよ?」
「え!私のこと!?」
「あんた以外に誰がいるのよ。」
毎度のこと呆れた目で見られてしまった。
なんか用事かな?
今から私は深冬くんと幸せな時間を過ごすのに。
まあ、行ってみよ!
ご機嫌で男の子の方に向かった。
「はーい。私、羽白愛冬です!」
「あっ、はい。ありがとうございます。
話したいことがあるので着いてきてくれますか。」
え〜。深冬くんとの約束が。
「それってどれぐらいで終わりそう?」
「ほんの、少しです。」
まあー、それならいっか。
「それならいいよっ!けどちょっと待っててね!」
大丈夫だと思うけど、深冬くんに行っとこ。
約束も守れない遅刻野郎だと思われちゃいかんからね!
「深冬くーん!放課後のこと先生から聞いてるよね。なんか呼ばれたから行ってくるね?
遅れないとは思うけど一応!」
「………男?」
「うん?男の子みたいだけどなんの用事か知らないけど行ってくるね!
すぐ来るから待ってて!」
「そう。
待たせちゃ悪いよね。行ってあげて。」
やっぱり優しい!
どんどん好きが増えていくなぁ。
「うん!」
笑顔で返事をして男の子の方へ向かった。

