「深冬く〜ん!
今日もカッコいいね!
大好きです!」
「ははっ、ありがとう。
でもごめんね。気持ちは嬉しいけど、ずっと言ってる通り誰とも付き合うつもりがないから羽白さんと付き合えません。」
このやりとりをもう何回したか………。
でも私、羽白愛冬(はねしろ いと)は
全然メゲない!!へっちゃらだ!
私はもう何回か分からなくなるくらい深冬くんに告白していた。
理由は………、
深冬くんが大好きだから!
あの日、私は確信したんだ。
深冬くんと私が出会えたことは運命なんだって。
遡ること3日前…………
「はぁー。私にも誰かに恋したい〜。
運命の王子様と出会いたいぃぃ〜。」
「あんた、運命の王子様って。夢見過ぎ。
まあ、いつものことだけど。」
そう言って呆れた顔をして頬杖をついているのは、私の親友、大倉沙里(おおくら さり)ちゃん。
「いいよねぇ〜。沙里は先輩の彼氏がいて幸せそう。私もあんな彼氏がほしいよぉ。」
私だってもう高校生だもん。
恋愛して一度しかない青春を楽しみたい。
あぁーーー。
私にピッタリの彼氏いないかなぁー。
「あんたモテるのにねー。」
「モテるわけないじゃーん。
ていうか、なんか今日騒がしくない?」
クラスメイトの子が特に女子がキラキラしてる……気がする。

