きょうへい 高校2年 バスケ部のエース
      まゆみと幼馴染
      まゆみと同じクラス 2年C
      まゆみのことがただの幼馴染で
      はなくなってきている
      図書委員

まゆみ 高校2年 テニス部
    きょうへいと幼馴染
    きょうへいのことが好きな存在に
    きょうへいと同じクラス 2年C
    図書委員

かな 高校1年 サッカー部のマネ
   まゆみの妹 きょうへいのことも知っ
   ている
   お兄ちゃんのことが好き「れん」

れん 高校3年 引退し、受験勉強中
   まゆみのお兄ちゃん
   きょうへいのことも知っている

あや 高校2年 バドミントン部
   まゆみと仲良し 
   まゆみと同じクラス 2年C
   きょうへいのことを相談している

しゅんすけ 高校2年 バスケ部
      きょうへいと仲良し
      2年D
      きょうへいがまゆみのこと好き
      なのを知っている
      まゆみの妹のかなのことが気に
      なっている

目黒先生 2年Cの担任
     テニス部の顧問

しょうた 高校2年 2年D テニス部
     しゅんすけと仲良し

しょう 高校2年 2年Cの転校生
    「8月から」

まゆみは、中学の時に両親が仕事の都合で海外に住むことになり、今はお兄ちゃんのれん、妹のかなの3人暮らしをしている。
3人とも同じ高校に通っている。
れんは、部活を引退し、受験勉強に打ち込んでいる。
まゆみは、高校2年になり、部活に勉強、家事に頑張っている。
かなは、高校1年になり、部活、勉強に頑張っている。
かなは、れん兄のことが大好きなのだ。

まゆみは、毎日5時半にアラームをセットし、起きている。起きてから、制服に着替え、リビングに降りると、まだかなもれんも起きていなかった。まゆみは、この間に髪の毛をセットした。まゆみは、髪の毛セット後、かな、れん、自分の分の朝ごはん、弁当を作り始めた。6時になり、れんが起きてきた。

れん おぅ、まゆみ、おはよ。
   今日もはえーな。
   いつもありがとな。
   ごめんな。

まゆみ れん、おはよ。
    全然大丈夫だよ。
    謝らないでって言ってるでしょ。
    れんだって受験勉強で大変なんだか
    ら。
    お互い様だよ。
    逆に毎日ごめんね。かなを起こして
    来てもらっちゃって。今日もいい?

れん おぅ。わりぃ。
   ほんとにありがとな。
   まゆみには感謝しなかねぇよ。
   全然いいよ。おっけ。起こしてくんな

まゆみ そんなことないから。
    じゃあ、よろしく。

と言って、れんはかなを起こしに行った。
まゆみは、料理をしていると、携帯がなった
まゆみは、携帯を見ると、きょうへいからLINEだった。

きょうへい まゆみ、おはよ。
      今日、学校一緒に行けるか?

まゆみ おぅ。きょうへい、おはよ。
    今日、朝練ないの?

きょうへい ないから聞いてんだろ。

まゆみ あ、そっか。ごめん。ごめん。
    一緒に行く。

きょうへい 全然いいけどよ。わかった。
      じゃあ、7時半頃に家に迎え行く
      な。

まゆみ ありがと。了解。
    じゃあ、また後でね。

きょうへい おぅ。

と送り、まゆみは、料理の続きを始めた。
れんと一緒にかなが起きてきた。

まゆみ かな、おはよ。
    もう毎日れんに起こしてもらって
    そろそろ自分で起きなよね。
    れん、ほんとありがと。

かな ねぇちゃん、おはよ。
   朝からうるさいな。

れん おぅ。

と言って、かなは洗面台に行き、髪の毛をセットした。

れん まゆみ、何か手伝うことあるか?

まゆみ ううん。大丈夫。もう終わるから。
    ありがと。
    あと、7時半頃にきょうへいが迎えに
    来るから。よろ。

れん おぅ。了解。
   おーい、かな、ご飯できたぞ。
   食べるぞー。

かな はーい、今行く。

と言って、3人でご飯を食べ、まゆみは、食器を洗っていた。

まゆみ かな〜、今日は誰と学校行くの?
    お姉ちゃん、きょうへいと行くから
    無理だから。
    誰もいないなられんと行って
    ね。

かな 大丈夫。れんと行くから。
   まゆみ、毎日きょうへいと行ってるね

まゆみ そっか。わかった。
    きょうへいとは幼馴染だからね。
    れん、かなのことよろしくな。

れん おぅ。

と話していると、インターホンがなり、まゆみは玄関に行くと、きょうへいがいた。

きょうへい まゆみ。お待たせ。準備できて
      っか?

まゆみ うん。ちょっとまっててくれる?
    ごめん。すぐだから。

きょうへい おぅ。もちろん。

と言って、まゆみはカバンを取りに戻るとかなとれんが玄関へ行った。

かな あ、きょうへいくん、おはよう。

れん おぅ、きょうへい、おはよ。
   まゆみのことよろしくな。
 
きょうへい かなちゃん、れんくん、おはよ
      二人で行くんだね。仲良しだね

れん まぁ、まだかな入ったばかりだからさ
   とりあえず朝だけって感じ 
 
きょうへい そっか。優しいんだな。れんく
      んは。

と話していると、まゆみが来た。

まゆみ きょうへい、ごめん。

れん まゆみ、俺達先行くからな。
   いってきやーす

かな お姉ちゃん、行ってきまーす。

まゆみ はーい、行ってらっしゃーい。

きょうへい 大丈夫だよ。俺らも行こっか。

まゆみ うん、そうだね。

きょうへい まゆみのところは、ほんと仲が
      いいよな。
   

まゆみ そうかな。普通だと思うけどね。
    中学の時に両親が仕事の都合で海外
    に行ってから3人暮らしだからかな。
    分からないけど、なんか今両親が
    日本にいないことで、れん、かな
    の面倒ちゃんと見なきゃって
    思ってるんだよね。

きょうへい まゆみ、無理してないか?
      大丈夫か?
      なんかあったら俺に相談しろよ
      な。
      まゆみすぐ自分で抱え込む癖あ
      っから。

まゆみ 全然大丈夫だよ。
    心配してくれてありがと。
    ありがと。そんなことないよ。

きょうへい そんなことあんの。
      俺はまゆみと幼馴染なんだから
      何でも知ってんだぞ。
      まぁ、なんかあったら言えよ。
      すぐとんでっから。

まゆみ ありがと。きょうへい。

きょうへい まゆみ、今日、部活終わってか
      ら一緒に帰れるか?

まゆみ もちろんいいよ。帰ろ。
    私のほうが遅いかもだけど平気?

きょうへい 全然大丈夫。待ってっから。

と話していると、あっという間に学校に着き、2年Cの教室に行くと、きょうへいの周りにすぐ女子のグループができていた。まゆみは、そのまま自分の席に座ると、あやがきた。

あや まゆみ、おはよ。
   今日もきょうへいときたん?
   朝からきょうへい大人気だな。
   まゆみは、なんとも思わないの?
   きょうへいの周りにあんなに女子がい
   ること。

まゆみ あ、あや、おはよ。
    そうだよ、もちろん。
    そうだね。毎日大人気だよね。
    流石だよね。
    全く思わないってわけじゃないけど
    私ときょうへいは、幼馴染だから。

あや きょうへいと仲いいもんね。
   そうだけど、まゆみ、きょうへいのこ
   とただの幼馴染として見れなくなって
   来てるのは事実でしょ?

まゆみ まぁね。小学校からの仲だからね。
    まぁ、そうなんだけど。
    きょうへいは、私のことなんかただ
    の幼馴染としか思ってないと思うし

あや 長いね。
   でしょ、だったら、嫌でしょ。
   そんなことないと思うけどな。

と話していると、先生が入ってきた。
1時間目から4時間目までの授業を受け、昼休みに入った。まゆみは、13時10分から図書委員の仕事があるため、その前までにあやと話しながらご飯を食べた。
きょうへいも同じ13時10分から図書委員のため、2年Dのしゅんすけのところでご飯を食べていた。
まゆみは、13時に教室をあとにした。

まゆみ あや、じゃあ、図書委員行ってくる
    ね。

あや うん、行ってらっしゃい。頑張ってね

まゆみ うん、ありがと。

と言って、まゆみは図書室に行った。

一方、きょうへいも13時10分にしゅんすけと分かれ、図書室に向った。
まゆみは、いち早く図書室に来て、仕事をしていると、そこにきょうへいが来た。

まゆみ きょうへい、遅刻だよ。

きょうへい わりぃ。わりぃ。遅刻っていう
      レベルじゃねぇだろ。

まゆみ いやいや、1分でも遅れたら
    遅刻だから。

きょうへい わかったって。明日から気をつ
      るから。何すればいい?

まゆみ おねがいね。
    遅刻したら罰ゲームだからね。
    きょうへい、じゃあ、これ切ってく
    れる?

きょうへい おぅ。はぁ?勝手にきめんなよ
      おぅ。
      まゆみってさ、いま好きな人と
      かいんの?

まゆみ いいじゃん。そういうのがないと
    きょうへい反省しないじゃん。
    え?どした?急に?

きょうへい 罰ゲームとかなくても反省する
      し。
      いや、なんとなくいるのかなと
      思って。
      まゆみから俺以外の男の話
      聞かねぇからさ。

まゆみ ほんとかな。いないよ。
    男子友達きょうへいしかいないし。
    きょうへいこそ、女子からモテモテ
    だし、好きな人とかいるんじゃない
    の?

きょうへい ほんとだよ。まぁ、罰ゲーム
      あっても明日から遅れねぇから
      いいけど。
      そうなん?いねぇよ。
      あんなのうぜぇだけ。

まゆみ そっか。今言ったからね。
    明日から遅れないようにね。
    そうだよ。そうなんだ。
    でも、そう言ってる割に女子と
    話してんじゃん。

きょうへい おぅ。わかってるって。
      そっか。なんか嬉しいわ。
      それは、人間関係上の
      付き合いだ。

まゆみ よろしくね。そう?
    ほんとかな。実は的なのないの?

きょうへい おぅ。任せろ。
      おぅ。あるわけねぇだろ。
      これかたしてくるわ。

と言って、きょうへいは、本をかたしに行った。まゆみは、データの整理をし始めた。

きょうへいは、心の中で「まゆみ、やばっ、可愛すぎか。」と思って本を片していた。

まゆみも心の中で「きょうへい、好きな人いないんだ。可能性あんのかな。わたしに。」と思いながらデータ整理していた。

13時35分になり、委員の仕事が終わり、

まゆみ きょうへい、時間だけど終わった?

きょうへい おぅ。終わってるよ。
      まゆみも終わったか?

まゆみ うん、終わってるよ。
    きょうへい、ありがと。
    本全部片してくれて。

きょうへい まゆみ、おつかれ。
      いいよ。まゆみもデータ整理
      ありがとな。
      授業始まっちゃうから
      戻るか。

まゆみ ありがと。きょうへいもおつかれ。
    いーえ。そうだね。
    きょうへい、明日は絶対に遅れんな
    よ。

きょうへい おぅ、わかってるって。

と言って、まゆみときょうへいは図書室を出て、2年Cの教室に戻り、

きょうへい まゆみ、午後の授業寝るなよ
 
まゆみ 寝ないよ。きょうへいこそ    
    寝るなよ。

と言って、きょうへいは自分の席についた。
まゆみも自分の席に座ると、あやがきた。

あや まゆみ、おかえり。
   図書委員大変だった?

まゆみ あや、ただいま。
    うーん、まぁまぁかな。
    借りる人がいなければ楽かな。
    あと、本とかかたすものなければ。

あや そっか。まぁ、大変でもきょうへいが
   いるからね。
   きょうへいとはいつも通り?

まゆみ まぁね。きょうへいがいれば何でも
    がんばれちゃうよ。
    いつも通りだけど、きょうへいから
    変なこと聞かれてさ。

あや でしょうね。
   もうきょうへいに告白すればいいのに
   絶対2人お似合いなのにな。
   なになに?

まゆみ うん。だから、言ったでしょ。
    きょうへいはあたしのこと
    ただの幼馴染としか思ってないって
    いきなりさ、まゆみって好きな人と
    かいんの?って聞かれてさ。
    これってどういうことなんだと
    思う?

あや 私は、絶対きょうへい、まゆみのこと
   好きだと思うけどな。
   はぁ?それでまゆみなんて言ったの?
  
まゆみ それはないって。
    いや、いないって言ったけど?

あや あるよ、絶対。
   はぁ?まゆみバカだな。
   それはもう、きょうへいまゆみのこと
   少なからず気になってるの枠に
   入ってるってことでしょ。

まゆみ ないから。
    え?そういうことなの?
    いや、でも、きょうへいも好きな人
    いないって言ってたし。
    きょうへいはモテモテだし。

あや 分からないけど、そういうことだと
   私は思うよ。
   きょうへいは、まゆみのことが
   好きなんだよ。
   だけど、お互い幼馴染だから
   言えないんじゃないかな。
   たしかにきょうへいはモテモテだけど
   今日、部活終わってから一緒に
   帰るんでしょ。
   まゆみもきょうへいのこともう好きっ
   て気づいたんだから、告白してみるの
   もありだと思うよ。

まゆみ それはあるかもしれないけどさ。
    うん。帰るけど。それはできない。

と話していると、先生が入ってきて、5時間目の授業が始まってしまった。
5時間目、6時間目も終わり、ホームルームも終わり、部活行こうとすると、目黒先生から呼ばれた。

あや まゆみ、なんかしたん?

まゆみ なんもしてないよ。
    多分部活のことだと思う。

あや そっか。じゃあ、まゆみ先部活
   行くから。また明日ね。
   部活頑張ってね。
   バイバイ。

と言って、あやは部活へ行った。

きょうへい まゆみ、さっき先生に呼ばれて
      たけど、なんかしたん?

まゆみ きょうへい、あやと同じこと言って
    る。何もしてないよ。
    多分部活のことだと思う。
    きょうへいも部活でしょ。
    行かなくていいの?
    しゅんすけくん待ってんじゃない?

きょうへい あ、わりぃ。そっか。
      ならいいけどよ。
      おぅ。行くよ。
      まゆみのこと心配になって。

まゆみ うん。そっか。心配してくれて
    ありがと。
    でも、何もしてないから
    大丈夫だから。
    きょうへい、部活頑張ってね。
    終わったらLINEちょうだいね。
    じゃあ、職員室行ってくるね。

きょうへい おぅ。わかった。

と言って、まゆみは職員室に行った。
きょうへいのところにしゅんすけが来た。

しゅんすけ きょうへい、お待たせ。
      どした?なんかあったか?

きょうへい おぅ。しゅんすけ。
      まゆみが先生から呼び出されて
      ちょっと心配になって。
      でも、まゆみ、大丈夫って言っ
      てたから部活行こっか。

しゅんすけ そっか。きょうへいは、
      ほんとにまゆみちゃんのこと
      ただの幼馴染じゃなくなってん
      だな。
      まゆみちゃんが大丈夫って言っ
      てんだから大丈夫だよ。
      部活遅れんぞ。

と言って、きょうへいとしゅんすけは部活へ行った。

まゆみは、職員室に行くと、顧問の先生の目黒先生のところへ行った。

目黒先生 おぅ。まゆみちゃん、ごめんな。
     急に呼び出して。

まゆみ いえ、大丈夫ですけど、何でしょう
    か?

目黒先生 今度の練習試合ダブルスとシング
     ルス両方に出てほしくて。

まゆみ 両方ですか?最初シングルスだけっ
    ていってませんでしたか?

目黒先生 そうなんだけど、ダブルスで
     渡辺と組んでほしくてな。

まゆみ え?しょうたとですか?
    なんで急になんですか?

目黒先生 そうだ。渡辺からまゆみちゃんと
     組みたいって要望があってな。
     1回やってみてほしいんだけど
     無理か?

まゆみ しょうたからですか。
    わかりました。しょうたとダブルス
    もやってみます。

目黒先生 そう。おぅ。ありがとな。
     渡辺にも話して練習していってく
     れ。
     今日、部活に顔出せたら行くから
     じゃあ、よろしくな。

まゆみ わかりました。

と言って、まゆみは職員室をあとにして、部活へ行った。部室へ行くと、きょうへいと会った。

きょうへい まゆみ、大丈夫だったか?

まゆみ うん。大丈夫だよ。部活のこと
    だったから。

きょうへい そっか。なら良かった。
      部活頑張れよ。
      じゃあ、また後でな。

まゆみ うん。ありがと。きょうへいもね。
    じゃ、また後でね。

と言って部室で着替えて、部活を始めた。

まゆみ しょうた、ちょっといい?

しょうた おぅ。なに?まゆみ、どした?

まゆみ あの、さっき目黒先生に呼ばれて
    職員室行ったら、今度の練習試合の
    ダブルスしょうたとやってほしいっ
    て言われてさ。
    しょうた、なんでそんな
    あたしと組みたいの?

しょうた あ~、その話か。
     率直にまゆみとペア組んで
     試合したいだけなんだけど、
     まゆみのスキルを学びたくて。
     迷惑だった?

まゆみ そういうことか。別に迷惑では
    ないよ。これからよろしく。

しょうた なら良かった。こちらこそ。

と言って練習に戻った。
まゆみは、ふと体育館の方を向くと体育館には多分きょうへいファンであろう女子たちがわんさかしていた。
まゆみは、心の中で「やっぱりきょうへいって人気者、モテモテなんだな。」と改めて感じていると、きょうへいから小さく手を振られ、まゆみもきょうへいに小さく手を振り返し、まゆみは、部活に戻った。

19時、バスケ部は部活が終わった。
きょうへいは、しゅんすけと話しながら部室に戻った。

きょうへい しゅんすけ、部活おつかれ。
      着替え終わったら、先帰ってて
      いいからな。

しゅんすけ おぅ。きょうへいもおつかれ。
      まゆみちゃんと帰るん?

きょうへい おぅ。そうだけどなに?

しゅんすけ いや、なんでもねぇよ。
      でも、俺も待ち合わせしてる
      やついるからまだ帰らねぇけど
      な。

きょうへい なんでよ。もしかして女?

しゅんすけ ちげぇよ。まゆみちゃんと同じ
      テニス部のしょうたと帰っから
      だ。

きょうへい あ~、なるほどな。

しゅんすけ おぅ。で、きょうへいは、
      まゆみちゃんに告白しねぇの?
      幼馴染だから告白しねぇとか
      ねぇよな?

きょうへい はぁ?なんで今その話に何だよ
      しゅんすけには関係なくね。

しゅんすけ 関係あるよ。きょうへいがどん
      だけまゆみちゃんのこと
      好きなのか知ってっから。  
      きょうへいは、まゆみちゃんと
      これからどうなりたいの?
      幼馴染のままでいいの?

きょうへい ちょっとまって。
      まゆみにLINEすっから。

きょうへい まゆみ、いま部活終わったよ。
      しゅんすけも待ち合わせしてる
      人いるみたいだから
      しゅんすけと部室で待ってんな

とまゆみにLINEを送った。

きょうへい それはそうかも知んねぇけど。
      そりゃあ、まゆみとは幼馴染よ
      り恋人になりてぇよ。
      でも、もし告白して、今の
      幼馴染の関係じゃなくなったり
      したら嫌やし、だったら
      このまま幼馴染の方がいい気が
      するし。

しゅんすけ そんなことないと思うけどな。
      きょうへいが思ってる以上に
      まゆみちゃんもきょうへいのこ
      ともうただの幼馴染だと
      思ってないんじゃないかな。
      一か八か告白してみればいいや
      ん。俺がどんなに言っても
      決めるのはきょうへいだから
      あれだけど。

きょうへい そうなのかな。そんなのわかん
      ねぇじゃん。
      ありがと。しゅんすけ。
      でも、今はまゆみとは
      今のままの幼馴染がいいかも。
      わりぃ。色々言ってくれたのに

しゅんすけ まぁ、たしかにな。
      全然いいよ。最後は
      きょうへいが決めんだからな。

きょうへい おぅ。しゅんすけこそ、
      好きな人とかいねぇの?
      気になってるやつとか?

しゅんすけ いねぇよ。気になるやつも
      いねぇよ。

きょうへい うそだね。まゆみの妹のかなち
      ゃんのこと気になってんじゃね
      ぇのかよ?

しゅんすけ はぁ?なんで?
  
きょうへい なんでって、しゅんすけ見てれ
      ばわかる。
      逆にバレてねぇと思ってたん?
      部活のときに顔赤くして
      サッカー部の方見てたくせに。
      誰にも言わねぇから
      かなちゃんのこと気になって
      んだろ?

しゅんすけ おぅ。バレてねぇと思ってた。
      さすがきょうへいだな。
      おぅ。気になってる。
      絶対に誰にも言うなよ。
      まゆみちゃんにもだかんな。

きょうへい まあな。しゅんすけのことは
      だいたいわかってっから。
      そっか。言わねぇよ。 
      お互い頑張ろうな。
      で、いつからかなちゃんのこと
      気になりだしたん?

しゅんすけ そっか。さすがだな。
      ありがと。おぅ。
      あ、えっと、ある日の朝、
      下駄箱で落とし物しちゃって
      それを拾ってくれてから
      あの子かわいいなと思って
      一目惚れってやつか?

きょうへい まぁな。
      なるほどな。しゅんすけも
      一目惚れとかすんだな。
      LINE知ってんの?かなちゃん
      の?

しゅんすけ するだろ。人間なんだから。
      しるわけねぇだろ。
      挨拶ぐらいしかしたことないし
      LINEはしたいけどさ。
      でも、聞けねぇし。

きょうへい そっか。そうだよな。
      わりぃ。わりぃ。
      それならまゆみから聞けば
      いいじゃん。
      まゆみからなら聞けんじゃねぇ
      の?
      それが無理なら俺がまゆみから
      聞いといてやろっか?

しゅんすけ おぅ。まゆみちゃんと会ったこ
      とねぇし。お願いしていいか?

きょうへい そうだったっけ?おぅ。分かっ
      た。

と話していると、まゆみからLINEが来た。

まゆみ きょうへい、遅くなってごめん。
    今終わったよ。しゅんすけくんも
    一緒なんだ?

きょうへい まゆみ、おつかれ。
      そう。なんか待ってるやつ
      いるっぽくて、一緒に話して
      待ってる。
      身支度すんだらバスケ部の部室
      きて。ゆっくりでいいからな。
      しゅんすけと会ったことないん
      だな。挨拶だけでもしてほしく
      て。しゅんすけ、友達すくねぇ
      からさ。

まゆみ ありがと。きょうへいもおつかれ。
    そうなんだ。了解。
    そういえば会ったことないかも。
    分かった。着替えたら行くね。

きょうへい おぅ。じゃあ、また後でな。

と送った。

きょうへい しゅんすけ、まゆみいま部活
      終わったみたいだから、
      まゆみ身支度すんだら
      部室くっから挨拶だけでも
      してほしいんだけど。
      しゅんすけ、友達すくねぇんだ
      から。

しゅんすけ はぁ?なんで?うるせぇわ。

きょうへい いいから、何でもだ。
 
と話していると、まゆみの声がした。

まゆみ きょうへい、来たよ?開けていい?

きょうへい おぅ。入って。きたねぇけど。

まゆみ はーい。お邪魔しまーす。
    しゅんすけくんですよね。
    きょうへいの幼馴染のまゆみです。
    よろしくお願いします。

しゅんすけ そうです。こちらこそよろしく
      お願いします。

と話していると、部室のドアが開いた。

しょうた しゅんすけ、お待たせ。

まゆみ え?なんで?しょうた?

しょうた いや、逆になんでここにまゆみが
     いんの?
     俺はしゅんすけと待ち合わせして
     て。
     おぅ。きょうへいもおつ。

きょうへい おぅ。おつ。

まゆみ 私は、きょうへいと帰るから
    ここにいんだけど。
    で、きょうへいからしゅんすけくん
    に挨拶だけしてほしいって言われて
    私としゅんすけくん初対面だから
    それだけ。
    そうなんだ。しょうた。そっか。
    しゅんすけくんと同じクラスだもん
    ね。
    きょうへい、帰ろ。

と言って、まゆみはきょうへいの手を取って学校を出た。

きょうへい まゆみ?大丈夫?

まゆみ うん。大丈夫。ごめんね。手も。

きょうへい おぅ。なんかしょうたとあっ 
      た?
      手はこのままがいい。だめ?

まゆみ いや、特にはないんだけど、
    今度の練習試合でダブルスのペア
    組まないといけなくてさ。
    私、しょうたあんまり好きじゃなく
    て。
    うん。いいよ。きょうへいの手
    暖かい。

きょうへい そうなんだ。たしかに俺もあん
      まり好きじゃねぇかも。
      何も考えねぇでいいんじゃねー
      の?
      考えてたら嫌なことばっかり
      起こるだろ。
      だから、逆に何も考えねぇで 
      しょうたを例えば野菜とかに
      例えると意外といい
      ダブルスのペアとしてうまく行
      くんじゃねぇ。
      あんま考えすぎんなよ。
      俺がまゆみの近くにいっから。
      そうか。逆にまゆみの手
      冷たすぎ。

まゆみ そうなの?てっきり仲いいのかと
    思ってた。
    そうかな。しょうたのこと色んなも
    のに例えてみる。 
    ありがと。きょうへい。
    うん。きょうへいは、ほんとに
    優しいね。
    そうかな。自分じゃ分かんないね。

と話していたら、まゆみの家についてしまった。

まゆみ きょうへい、今日も家まで送ってく
    れてありがと。
    明日は朝練?

きょうへい おぅ。明日はわりぃ。
      朝練なんだ。
      朝一緒に行けねぇわ。
      寂しい?

まゆみ そうだよね。毎日きょうへいと
    学校行けるわけないよね。
    ごめん。うん。寂しいかも。

きょうへい まゆみ、かわいすぎ。
      まゆみが大丈夫なら
      いつもより朝早いけど、
      一緒に行って朝練見る?
      まゆみが良ければだけど?

まゆみ なにが。からかうな。
    いいの?

きょうへい からかってねぇよ。本音だから
      いいよ。朝7時には朝練
      始まるから6時半頃になっちゃう
      けど大丈夫?

まゆみ ありがと。うん。嬉しい。
    きょうへい、ありがと。

きょうへい おぅ。じゃあ、明日、6時半頃
      迎えにくるわ。
      また明日な。おやすみな。
      まゆみ。家事とか無理すんなよ
 
まゆみ うん。待ってるね。
    また明日ね。おやすみ。きょうへい
    うん。ありがと。
    きょうへい、気をつけて帰ってね。

きょうへい おぅ。ありがとな。
      あ、そうだ。まゆみ、
      かなちゃんのLINE教えて
      もらってもいい?
      
まゆみ え?いいけど、なんで?

きょうへい かなちゃんのLINE知りたい 
      人がいて。

まゆみ あ~、なるほどね。わかった。
    はい、どうぞ。

きょうへい サンキュ、じゃあ、また明日な

と言って、きょうへいは走って帰っていった

まゆみは家に入ると、かなとれんがリビングにいた。

れん まゆみ、おかえり。
   今日も遅かったな。
   部活大変なのか?

まゆみ れん、ただいま。
    かなもただいま。
    もうすぐ練習試合だかんね。
    夕飯食べた?

かな まゆみ、おかえり。
   まだ〜、お腹空いた。

れん かな、お腹空いてないって言ってた
   やん。

かな だって、まゆみの夕飯が食べたかった
   んだもん。ごめん。れん。

れん まぁ、いいけど。
   ごめんな。まゆみ帰ってきたばっかり
   なのに。

まゆみ いいよ。すぐ作れるから。
    れんも部屋で受験勉強してな。
    ご飯できたら呼びに行くから。
    多分かなが。
    かな、テレビでも見てもうちょい
    待ってて。すぐだから。

れん おぅ。ほんとにありがとな。
   わかった。

と言って、れんは自分の部屋へ行った。

かな うん。まゆみのご飯なら何時間でも
   待てる。

まゆみ すぐ作るからね。

と言って、まゆみはすぐ夕飯作りを始めた。
20分後、夕飯ができた。

まゆみ かな、れん呼んできて。
    ご飯できたよって。

かな わかった。任せて。

と言って、かなはれんを呼びに行った。
かなとれんが降りてきて、3人で夕飯を食べた
まゆみが皿を洗っていると、れんがきた。

れん まゆみ、俺も手伝うよ。

まゆみ いいよ。れんは休んでて。
    勉強大変なんだから。ね?

れん ごめんな。

まゆみ れん、謝るの禁止だよ。
    れんには受験勉強頑張って欲しいか
    ら。れん、かなに聞いて
    お風呂先入っていいよって言われた
    ら、お風呂に入ってリフレッシュ
    してきたら?

れん ありがと。まゆみ。
   かな〜、俺先お風呂入ってきても
   ええか?

かな え〜、どっしよっかな。いいよ。

れん ありがと。かな。
   じゃあ、まゆみ先入ってくんな。

まゆみ うん。ゆっくり入ってきなね。

と言って、れんはお風呂へ行った。

かなは、自分の部屋に行き、宿題をするようだ。

かな まゆみ、れんが出て来たら呼んでって
   れんに言っといて。

まゆみ はいはーい。

と言って、まゆみはれんの好きなレモンソーダを作っていた。すると、まゆみの携帯がなった。きょうへいからLINEだ。

きょうへい まゆみ、今何してん?
      こんな時間にごめん。

まゆみ いまは、お兄ちゃんの大好きな
    レモンソーダ作ってたとこ。
    別にいいよ。
    きょうへいは、何してんの?

きょうへい そうなんだ。まゆみは優しいん
      だな。
      れんくん部屋?
      いまは、何もしてない。
      ゴロゴロしてる。
      まゆみとLINEしたくてLINEした
      だめだったか?

まゆみ うん。全然だよ。
    お兄ちゃんは、いまお風呂。
    お兄ちゃんに用事?
    そうなんだ。めっちゃ嬉しい。
    うちもきょうへいにLINEしようと
    思ってたとこだった。
    だめなわけないじゃん。

きょうへい そうかな。
      ううん。れんくんには用事
      はないよ。
      なら良かった。俺も嬉しい。
      ほんと?

まゆみ うん、そっか。
    きょうへいこそ、ほんとに思ってん
    の?
    私はほんとに思ってるから。
    きょうへいって嘘顔とか得意じゃん

きょうへい おぅ。思ってんに決まってんだ
      ろ。
      そっか。なら良かった。
      得意じゃねぇし。

まゆみ なら良かった。
    得意じゃん。
    そうだ。きょうへい、明日の
    数学の宿題やった?
    私、分けわかんなくて途中なんだよ
    ね。きょうへい、終わった?
    きょうへい、理系得意だからさ。
    終わってたら、教えてもらおうと
    思ってたんだけど?

きょうへい おぅ。得意じゃねぇし。
      まゆみに嘘顔したこともねぇし
      やったよ。別にいいよ。
      ノートの写メ送ろっか?
      まゆみは、文系だもんな。

まゆみ あ、きょうへい、ちょっとまってて
    お兄ちゃん、出てきちゃったから。

と送り、一旦きょうへいとのLINEはストップした。

まゆみ れん、お湯加減大丈夫だった?

れん おぅ。完璧。さすがまゆみだな。
   かな先入れちゃっていいんだろ?

まゆみ なら良かった。うん。呼んできて
    くれる?

れん おぅ。

と言って、れんはかなの部屋に行った。

れん かな、まゆみがお風呂先入れって。

かな 了解。れん呼びに来てくれてありがと

と言って、れんとかなは下に降りてきて、
かなはお風呂へ行った。

まゆみ れん、ありがと。れんの大好物の
    レモンソーダ作ってみたんだけど
    よかったら飲んでみてね。

れん おぅ。えー、めっちゃ嬉しい。
   まゆみが作ってくれたん?
   ありがと。

と言って、れんはまゆみの頭をなでてから自分の部屋に戻った。

まゆみ きょうへい、ごめん。お待たせ。
    え〜、したことなかったっけ?
    あった気がするんだけどな。
    ほんとにいいの?
    助かるわ。
    うん。理数系ほんとに嫌い。
    なくなってほしいくらい。

きょうへい れんくん、レモンソーダ
      飲んでくれたん?
      全然待ってないから大丈夫だよ
      ないです。
      いいよ。今送るな。
      理数系なら俺に任せな。
      逆に文系はよろしくな。

まゆみ うん。飲みながら自分の部屋行った
    ありがと。きょうへいが言うなら
    ないのかもね。
    ごめんごめん。
    ほんとにありがと。
    今度お礼するね。
    もちろん。

きょうへい そっか。よかったな。
      全然いいよ。怒ってねぇし。
      おぅ。じゃあ、俺のお願いに
      付き合って?
      あざっす。

まゆみ うん。ありがと。
    お願い?何?
    うん。

きょうへい おぅ。俺と映画行ってほしい。
      だめか?

まゆみ 別にいいけど、そんなことでいいの
    ていうか、きょうへい、見たい映画
    とかあったっけ?

きょうへい おぅ。見たい映画っていうか
      友達からチケット二枚もらっち
      ゃってさ。
      行ってくれるのまゆみぐらいだ
      から。

まゆみ なるほどね。わかった。いいよ。
    お互い部活無い日に行こっ?

きょうへい ほんと?

まゆみ ほんと。

きょうへい やったー、嬉しすぎ。
      お互い部活無い日わかったら
      LINEしよな。

まゆみ 私も嬉しいよ。きょうへいと映画。
    ずっとショッピングだったからね。
    了解。じゃあ、きょうへい、明日の
    数学の宿題やんないとだから
    また明日ね。ノートの写メありがと
    おやすみ。

きょうへい ほんと。なら良かった。
      たしかにそうだな。
      おぅ。無理すんなよ。
      じゃあ、また明日な。
      おやすみ。

と送り、まゆみときょうへいのLINEは終わった。すると、同時にかながお風呂から出てきた。

かな まゆみ〜、お風呂開いたよ〜
   入っちゃえば?れんは?

まゆみ うん。ありがと。
    かなの牛乳冷蔵庫にあるからね。
    れんは自分の部屋行ったよ。
    勉強してんだからじゃましないよう
    に。

かな うん。ありがと。分かってるってば
   ねーねー、まゆみってもしかしてだけ
   ど、きょうへいくんのこと幼馴染
   以上なのでは?

まゆみ ならいいけど。
    絶対に邪魔だけはしないでね。
    はぁ?何言ってんの?
    きょうへいは、幼馴染だよ。
    何言ってんの。
    牛乳ついだら自分の部屋行きなよ。

かな わかってるって。はーい。

と言って、かなは牛乳を持って自分の部屋へ行った。かなはれんの部屋をノックした。

れん はーい?

かな あ、ごめん、かな。

れん おぅ。かな、どうしたん?

かな ごめん。勉強中なのに。

れん 別にいいけど、休憩中だから。
   で、どした?

かな そっか。れんはさ、まゆみと
   きょうへいのことどう思う?

れん なにが?どう思うって?

かな れんは、まゆみときょうへいが
   ただの幼馴染だと思ってる?

れん はぁ?かな何言ってんの?
   まゆみときょうへいは幼馴染だろ。

かな もしかしたらまゆみ、ほんとに
   きょうへいのこと好きになってたり
   ってことないかな?

れん はぁ?ないでしょ。
   そりゃあ、幼馴染からの恋人は
   なくはねぇけどな。
   ま、でも、それはまゆみの人生だから
   俺は何も言わねぇけどな。
   だから、かなも何も言うなよ。
   もし、まゆみがきょうへいと
   付き合った場合に。
   いいな?

かな 分かってるってば。
   まゆみのことは応援してるから。
   じゃあ、ごめんね。勉強の邪魔して
   勉強無理しないでね、おやすみ。

れん ならいい。全然いいよ。
   ありがと。おやすみ。

と言って、かなは自分の部屋へ行った。
れんも受験勉強を再開した。
まゆみは、宿題を終えてから、お風呂へ
入った。まゆみは、お風呂から出て、冷蔵庫の中から炭酸水を取り、明日の朝ごはん、お弁当の少しだけ準備をしていると、れんが降りてきた。

まゆみ あれ?れん、どしたの?

れん ちょっと飲み物のおかわりを。
   まゆみは、明日の準備?

まゆみ そっか。これどうぞ。
    うん。そう。明日、ちょっと朝
    早いから。今のうちにちょっと
    支度をしとこっと思って。

れん おぅ、ありがと。朝早いのか?
   朝練か?

まゆみ