ハツデート



「振り返っちゃダメって、言ったのに……。瑠久のバ」


頭を撫でられる。


「ごめん。満愛(まあ)の顔が見た過ぎて、待ちきれなかった」

「そんなに私の顔……見たいの?」

「見たいよ!
ずっと、見ていたい!!」


私は顔を隠すの止めると、瑠久に顔を見せる。

そんな私の顔にぐっと近づいて見つめる瑠久。


「満愛は今日も可愛いね」

「本当はもっと可愛くなるはずだった……。
こんな姿でデートするなんてイヤ…」


瑠久が両腕で私を引き寄せ、耳元で優しく囁く。


「分かった……。今日はデートするの止めよう……」