彼がパチパチと瞬きを繰り返す。その顔も、文句なく美しい。
「……あんた、何言ってるの?」
「舞台に立ちませんかと言っています」
「そういうことじゃなくて。俺、芝居とかしたことないし」
「誰だって最初はそうですよ」
幸いにも私は脚本家である。初心者を上手く使う演出方法など、いくらでも考えつく自信がある。
「舞台に立っているだけでいいです。そしたらウチの役者たちが上手くやってくれますから。どうですか?」
「どうと言われても」
「その顔、私に使わせてくれませんか?」
「……とんでもない女だな」
やがて彼はためらいがちにゆっくりと頷いた。しかしその表情には、どことなく不敵な微笑みが感じられた。
そう、私はあなたのそういう顔が見たかったのだ。
「……あんた、何言ってるの?」
「舞台に立ちませんかと言っています」
「そういうことじゃなくて。俺、芝居とかしたことないし」
「誰だって最初はそうですよ」
幸いにも私は脚本家である。初心者を上手く使う演出方法など、いくらでも考えつく自信がある。
「舞台に立っているだけでいいです。そしたらウチの役者たちが上手くやってくれますから。どうですか?」
「どうと言われても」
「その顔、私に使わせてくれませんか?」
「……とんでもない女だな」
やがて彼はためらいがちにゆっくりと頷いた。しかしその表情には、どことなく不敵な微笑みが感じられた。
そう、私はあなたのそういう顔が見たかったのだ。
