八月九日

 朝起きたら早瀬君がいた。里美が呼んだらしいが、女性が寝ている最中に部屋に入るのは如何なものかと、思うのだが、里美を除いて許してしまった。
 私は着替えてから現状を早瀬君に話して、少し泣いてしまった。早瀬君はずっと私の話を聞いてくれて、里美とは違う種類の優しさを感じた。
 また明日来てくれるらしい。明日は先ず感謝を述べなくてはならないだろう。

 追記
 両親から連絡なし。
 里美のお母さん料理メモ。
 味噌煮の具にパプリカ。ひつまぶしから珈琲の香り。