メガネむすめ

九月十三日

 祈ることが無意味だと知った。
 いや、正確には自己暗示のつもりだったが、変に意識してしまい、早瀬君と上手く話せない。どうやら早瀬君も同じような状況のようで、お互いが敬遠し合っている状態だ。話しているだけで辛い。何故だ、こんなことをしている間にも時は過ぎてゆく。
 悔しい。嫌だ。この非常に痛々しい感情が胸を締め付ける。だから余計に、話し辛くなってしまう。