まず、少しでも落ち着いて情報を整理しよう。
「シュニィが攫われたって言ったが、本当に攫われたのか?自分から姿を消したって線は…」
「俺も現場を見た訳じゃないから、何とも…。でも、魔導隊舎の自分の部屋にいたはずなのに、いつの間にか姿が消えてたらしい」
「…」
「大隊会議の時間になってもシュニィが来ないから、部下の一人が部屋を訪ねたところ…部屋の中はもぬけの殻で、窓が開けっ放しになってたそうだ」
…それはまた…。
…いかにも、って感じだな。
「揉み合った形跡は?」
「揉み合った…のかは分からんが、机の上に筆記用具やら書類が散乱して、椅子もひっくり返ってた」
成程。
多少の抵抗はした…と思って間違いないだろう。
だが、魔法を使って派手にドンパチした訳ではなさそうだ。
シュニィが派手に魔法使ったら、さすがに周りが気づくだろうから。
多少は抵抗したけど、魔法を使ってまで反撃することは出来なかった…。
「それにさぁ、あのシュニィが、無責任に全部投げ捨てて家出すると思うか?」
「…だよな」
今のシュニィに、家出をする理由などない…はずだ。
本人じゃないから、シュニィの悩みを全て理解することは出来ないが…。
アトラスの過保護ぶりに嫌気が差したので、ちょっと実家に帰らせていただきます。という可能性は有り得るが。
シュニィに帰る実家はないはずだし…。
あの責任感の塊みたいなシュニィが、部下に何も言わず、勝手に家出するとは思えない。
人様の迷惑になると分かっていて、自分の我儘を優先するような奴じゃない。
何より、シュニィには可愛い二人の子供がいる。
アイナとレグルスの二人が。
あの二人の子供達を置いて、シュニィが自ら行方を晦ますなど有り得ない。
家出するにしても、子供達は連れて行くはずだよ。
それなのに、子供達すら置き去りにして、誰にも何も言わずに忽然と姿を消した…。
シュニィが自らの意志で出ていった訳じゃない。
何かしら事件性があると考えて良いだろう。
わざとらしく窓が開いていたなら、余計にな。
「しかし、何だってシュニィを…?」
「彼女は聖魔騎士団魔導部隊の隊長で、聖魔騎士団副団長でしょう。それだけで、誘拐の理由は充分では?」
と、イレース。
まぁ、そうかもしれないけど…。
おまけに、聖魔騎士団団長の妻でもある訳だから。
ルーデュニア聖王国においては、かなりの「有名人」と言って良い。
誘拐される理由はそれだけで充分…なのは分かるけども。
「今のところ、目撃情報は無し。犯行声明もないし、身代金の要求もない」
お手上げといった様子で、キュレムが言った。
身代金の要求もないだと?
聖魔騎士団副団長を誘拐すれば、たんまりと身代金を要求出来る…と踏んで、事に及んだ訳ではなさそうだ。
じゃあ、何の為にシュニィを…。
「いっそ身代金目的の方がマシだったかもね」
令月が、さらっとそう言った。
おいおい。
「マシじゃないだろ。それだって大問題だ」
「何で?お金が目的なら可愛いものだよ。そのシュニィって人そのものが目的だったらどうするの?」
…え。
誘拐の目的が…シュニィそのもの?
「ルーデュニア聖王国の大物なんでしょ?その人。殺して晒し首にしたら、さぞや国内は荒れるだろーね」
令月に続けて、すぐりが恐ろしいことを言った。
アトラスか聞いてなくて、本当に助かったよ。
俺でさえ、背筋が冷たくなった。
「シュニィが攫われたって言ったが、本当に攫われたのか?自分から姿を消したって線は…」
「俺も現場を見た訳じゃないから、何とも…。でも、魔導隊舎の自分の部屋にいたはずなのに、いつの間にか姿が消えてたらしい」
「…」
「大隊会議の時間になってもシュニィが来ないから、部下の一人が部屋を訪ねたところ…部屋の中はもぬけの殻で、窓が開けっ放しになってたそうだ」
…それはまた…。
…いかにも、って感じだな。
「揉み合った形跡は?」
「揉み合った…のかは分からんが、机の上に筆記用具やら書類が散乱して、椅子もひっくり返ってた」
成程。
多少の抵抗はした…と思って間違いないだろう。
だが、魔法を使って派手にドンパチした訳ではなさそうだ。
シュニィが派手に魔法使ったら、さすがに周りが気づくだろうから。
多少は抵抗したけど、魔法を使ってまで反撃することは出来なかった…。
「それにさぁ、あのシュニィが、無責任に全部投げ捨てて家出すると思うか?」
「…だよな」
今のシュニィに、家出をする理由などない…はずだ。
本人じゃないから、シュニィの悩みを全て理解することは出来ないが…。
アトラスの過保護ぶりに嫌気が差したので、ちょっと実家に帰らせていただきます。という可能性は有り得るが。
シュニィに帰る実家はないはずだし…。
あの責任感の塊みたいなシュニィが、部下に何も言わず、勝手に家出するとは思えない。
人様の迷惑になると分かっていて、自分の我儘を優先するような奴じゃない。
何より、シュニィには可愛い二人の子供がいる。
アイナとレグルスの二人が。
あの二人の子供達を置いて、シュニィが自ら行方を晦ますなど有り得ない。
家出するにしても、子供達は連れて行くはずだよ。
それなのに、子供達すら置き去りにして、誰にも何も言わずに忽然と姿を消した…。
シュニィが自らの意志で出ていった訳じゃない。
何かしら事件性があると考えて良いだろう。
わざとらしく窓が開いていたなら、余計にな。
「しかし、何だってシュニィを…?」
「彼女は聖魔騎士団魔導部隊の隊長で、聖魔騎士団副団長でしょう。それだけで、誘拐の理由は充分では?」
と、イレース。
まぁ、そうかもしれないけど…。
おまけに、聖魔騎士団団長の妻でもある訳だから。
ルーデュニア聖王国においては、かなりの「有名人」と言って良い。
誘拐される理由はそれだけで充分…なのは分かるけども。
「今のところ、目撃情報は無し。犯行声明もないし、身代金の要求もない」
お手上げといった様子で、キュレムが言った。
身代金の要求もないだと?
聖魔騎士団副団長を誘拐すれば、たんまりと身代金を要求出来る…と踏んで、事に及んだ訳ではなさそうだ。
じゃあ、何の為にシュニィを…。
「いっそ身代金目的の方がマシだったかもね」
令月が、さらっとそう言った。
おいおい。
「マシじゃないだろ。それだって大問題だ」
「何で?お金が目的なら可愛いものだよ。そのシュニィって人そのものが目的だったらどうするの?」
…え。
誘拐の目的が…シュニィそのもの?
「ルーデュニア聖王国の大物なんでしょ?その人。殺して晒し首にしたら、さぞや国内は荒れるだろーね」
令月に続けて、すぐりが恐ろしいことを言った。
アトラスか聞いてなくて、本当に助かったよ。
俺でさえ、背筋が冷たくなった。


