稽古場から、自分の部屋に戻る途中だった。
「…あ、マシュリ…」
「…?何だか浮かない顔だね」
中庭の辺りで、マシュリに会った。
いろりの…猫の姿じゃない。人間のマシュリの姿だ。
…マシュリか…。
「駄目元で聞いてみるんだけどさ…。やっぱり、お前もシルナのこと知らないのか…?」
「何…?その気のない質問…。…シルナって誰?」
やっぱり知らないのか。
ちょっとでも期待した俺が愚かだった。
…まぁ、別にマシュリが悪い訳じゃないんだけどさ。
「さっきまでお前…ケルベロスになったり、神竜になってたりしたんだぞ。覚えてるか?」
「えっ、神竜…?…何で羽久がそのことを?」
この目で見たからな。お前が神竜に『変化』するところを。
あれは結局何だったのか、聞きそびれたまんまだな。
「ちょっと色々あってな…。…ともかくあれ、結構格好良かったぞ」
口から炎を吹いたところなんて、まるでファンタジー漫画みたいで超格好良かった。
結果的に決闘には負けてしまったけど、あれは言いがかりで負けたようなもんだしな。
実際勝ってたよ、あれは。
「…全然意味が分からないんだけど…。神竜の姿を羽久に見られたのは恥ずかしいな」
「恥じるなよ」
勇ましくて、格好良かったよ。
少なくとも、ぬりかべよりは格好良かった。
「お前、いつから竜になれたんだ?」
「いつからって…最初からだよ。僕の父親は神竜族、バハムートの血を引いているんだ」
謎の異世界で明かされた、衝撃の新事実。
それは…そういうことは、本当の世界で本物のマシュリから聞きたかったよ。
…いや…でも、元の世界でもそうとは限らないのか…。
イレースも天音もナジュも、本来の過去とは違ってるもんな。
マシュリも、元の世界とはまた別の過去を持ってるのかも…。
「母親はケルベロスと人間のハーフで、父親は神竜…。凄い生まれだな」
その話が本当なのだとしたら、あの決闘の場で、マシュリが神竜…バハムートに『変化』したのも頷ける。
「そうだね。確かに珍しい生まれだけど…。僕は、自分のこの姿を、とても誇らしく思ってるよ」
「…」
元の世界のマシュリだったら、絶対言わなそうな台詞だな。
「…あ、マシュリ…」
「…?何だか浮かない顔だね」
中庭の辺りで、マシュリに会った。
いろりの…猫の姿じゃない。人間のマシュリの姿だ。
…マシュリか…。
「駄目元で聞いてみるんだけどさ…。やっぱり、お前もシルナのこと知らないのか…?」
「何…?その気のない質問…。…シルナって誰?」
やっぱり知らないのか。
ちょっとでも期待した俺が愚かだった。
…まぁ、別にマシュリが悪い訳じゃないんだけどさ。
「さっきまでお前…ケルベロスになったり、神竜になってたりしたんだぞ。覚えてるか?」
「えっ、神竜…?…何で羽久がそのことを?」
この目で見たからな。お前が神竜に『変化』するところを。
あれは結局何だったのか、聞きそびれたまんまだな。
「ちょっと色々あってな…。…ともかくあれ、結構格好良かったぞ」
口から炎を吹いたところなんて、まるでファンタジー漫画みたいで超格好良かった。
結果的に決闘には負けてしまったけど、あれは言いがかりで負けたようなもんだしな。
実際勝ってたよ、あれは。
「…全然意味が分からないんだけど…。神竜の姿を羽久に見られたのは恥ずかしいな」
「恥じるなよ」
勇ましくて、格好良かったよ。
少なくとも、ぬりかべよりは格好良かった。
「お前、いつから竜になれたんだ?」
「いつからって…最初からだよ。僕の父親は神竜族、バハムートの血を引いているんだ」
謎の異世界で明かされた、衝撃の新事実。
それは…そういうことは、本当の世界で本物のマシュリから聞きたかったよ。
…いや…でも、元の世界でもそうとは限らないのか…。
イレースも天音もナジュも、本来の過去とは違ってるもんな。
マシュリも、元の世界とはまた別の過去を持ってるのかも…。
「母親はケルベロスと人間のハーフで、父親は神竜…。凄い生まれだな」
その話が本当なのだとしたら、あの決闘の場で、マシュリが神竜…バハムートに『変化』したのも頷ける。
「そうだね。確かに珍しい生まれだけど…。僕は、自分のこの姿を、とても誇らしく思ってるよ」
「…」
元の世界のマシュリだったら、絶対言わなそうな台詞だな。


