家…家か。
ようやく手に入れた、僕の帰るべき本当の家。
散々利用された『HOME』でも、僕を追放した冥界でもない。
僕の帰るべき…僕が居ても良い場所。
…そうだね。
死ぬことは怖くない。だけど…。
…死ぬなら、せめて少しでも心温まる場所で死にたい。
それが駄目なら、最後にもう一度、家に帰ってから死にたい。
「…」
…スクルト。
君の目に、僕の未来は何色に見えていたんだろう?
こうなることを、君は知っていたんだろうか。
羽久もシュニィも言った。僕の罪は僕のものじゃないと。
人間とケルベロスのキメラとして生まれたのは、僕が悪いからではないのだと。
そういう呪いをかけられた、祖先の末裔だから。
お前に罪はない、お前は悪くないと言ってくれた。
それは嬉しかった。肩の荷が下りたような気がした。
そう。だから、人間とケルベロスのキメラであることに対して、僕が罪悪感を覚えることはない。
でも、もう一つは。
僕の中に流れる、もう一つの魔物の血。
これは正真正銘、僕の罪。
先祖の呪いじゃなくて、僕が犯した、僕だけの罪。
決して言い逃れようのない、絶対に許されない大罪の姿。
…これまで、一度もこの姿に『変化』したことはなかった。
それをするときは、僕の運命が尽きる時だから。
でも…でも、一生に一度の罪を犯すなら、せめて大切な人を守る為にそうしたい。
どっちみち命を落とすなら、僕はもう一度…あの場所に帰りたい。
仲間達と一緒に、ただいまって言って帰りたい。
その後どうなったって、僕は何も後悔しない…。
「…分かった」
僕は、小さくそう呟いた。
そして、覚悟を決めた。
死ぬ覚悟じゃない。
今まで誰にも明かしたことのない…リリス様でさえ知らない。
正真正銘、マシュリ・カティアが犯した罪の姿に『変化』する覚悟だ。
「…呼び覚ませ、バハムートの血脈よ」
体内に眠っていた竜の血が、息を吹き返したように蠢き始めるのが分かった。
ようやく手に入れた、僕の帰るべき本当の家。
散々利用された『HOME』でも、僕を追放した冥界でもない。
僕の帰るべき…僕が居ても良い場所。
…そうだね。
死ぬことは怖くない。だけど…。
…死ぬなら、せめて少しでも心温まる場所で死にたい。
それが駄目なら、最後にもう一度、家に帰ってから死にたい。
「…」
…スクルト。
君の目に、僕の未来は何色に見えていたんだろう?
こうなることを、君は知っていたんだろうか。
羽久もシュニィも言った。僕の罪は僕のものじゃないと。
人間とケルベロスのキメラとして生まれたのは、僕が悪いからではないのだと。
そういう呪いをかけられた、祖先の末裔だから。
お前に罪はない、お前は悪くないと言ってくれた。
それは嬉しかった。肩の荷が下りたような気がした。
そう。だから、人間とケルベロスのキメラであることに対して、僕が罪悪感を覚えることはない。
でも、もう一つは。
僕の中に流れる、もう一つの魔物の血。
これは正真正銘、僕の罪。
先祖の呪いじゃなくて、僕が犯した、僕だけの罪。
決して言い逃れようのない、絶対に許されない大罪の姿。
…これまで、一度もこの姿に『変化』したことはなかった。
それをするときは、僕の運命が尽きる時だから。
でも…でも、一生に一度の罪を犯すなら、せめて大切な人を守る為にそうしたい。
どっちみち命を落とすなら、僕はもう一度…あの場所に帰りたい。
仲間達と一緒に、ただいまって言って帰りたい。
その後どうなったって、僕は何も後悔しない…。
「…分かった」
僕は、小さくそう呟いた。
そして、覚悟を決めた。
死ぬ覚悟じゃない。
今まで誰にも明かしたことのない…リリス様でさえ知らない。
正真正銘、マシュリ・カティアが犯した罪の姿に『変化』する覚悟だ。
「…呼び覚ませ、バハムートの血脈よ」
体内に眠っていた竜の血が、息を吹き返したように蠢き始めるのが分かった。


