「最初はね、全然上手く行かなかった。人間の血を混ぜられた魔物が、うるさく喚き散らすだけで…」
喚き散らす?
信じ難いほどの苦しみに、悶絶していただけなんじゃないのか?
「効果が見られないから、投与する人間の血の量を増やしていったら…そのまま死んじゃった」
「…」
…玩具が壊れるのとは、訳が違うんだよ。
魔物の命を奪っておいて、お前は…。
「二体目、三体目の魔物もそんな風に死んじゃって…。…やっぱり、たかが下位の魔物じゃ駄目だね。大した力がない。与えられる人間の血に耐えられずに死んじゃう」
当たり前だ。
違う種族の血を輸血されたら、どうなるか。
医療に詳しくない俺でも、想像がつくというものだ。
「だけどね、実験を繰り返すうちに分かったんだ」
「…何を?」
「下位の魔物はすぐ死んじゃうけど、中位以上の魔物なら、半分くらい人間の血を投与しても、比較的長く持つの。…よく考えたら、ケルベロスも上位だもんね。当たり前よね」
「…」
どうでも良い情報だ。
お前の研究の成果なんて、聞きたくもない。
「だから、私は中位以上の魔物を実験体にするようにしたの。検体を確保するのが大変だったわ。中位以上ともなると、扱いが難しくて」
困ったような顔して、何を言ってるんだ。
自分が実験体にされそうになってるのに、抵抗しない訳がないだろう。
「あんまり喚いてうるさいから、脳みそをちょっと弄って、黙らせることにしたのよ。そのときの手術跡なの、これ」
イルネは、オルトロスマリオネットの頭部を指差した。
頭皮が破れ、脳みそがはみ出している。
あれは、頭の中を弄くられた跡だったのか…。
そうやって、無理矢理自分の意志を奪われて…従順な実験体に作り変えられて…。
しかし、イルネの凶行はこれだけに留まらない。
「それから、より人間の血に順応するように、身体中を改造して作り変えたわ。内臓を取り出して、人間のものに取り替えたり…。血管を繋ぎ変えたり、手足の長さを変えたりね。そうやって、改良に改良を重ねて…」
「…」
「完成したのが、これよ」
誇らしく、両手を広げて。
イルネは、オルトロスマリオネットを皆に披露した。
喚き散らす?
信じ難いほどの苦しみに、悶絶していただけなんじゃないのか?
「効果が見られないから、投与する人間の血の量を増やしていったら…そのまま死んじゃった」
「…」
…玩具が壊れるのとは、訳が違うんだよ。
魔物の命を奪っておいて、お前は…。
「二体目、三体目の魔物もそんな風に死んじゃって…。…やっぱり、たかが下位の魔物じゃ駄目だね。大した力がない。与えられる人間の血に耐えられずに死んじゃう」
当たり前だ。
違う種族の血を輸血されたら、どうなるか。
医療に詳しくない俺でも、想像がつくというものだ。
「だけどね、実験を繰り返すうちに分かったんだ」
「…何を?」
「下位の魔物はすぐ死んじゃうけど、中位以上の魔物なら、半分くらい人間の血を投与しても、比較的長く持つの。…よく考えたら、ケルベロスも上位だもんね。当たり前よね」
「…」
どうでも良い情報だ。
お前の研究の成果なんて、聞きたくもない。
「だから、私は中位以上の魔物を実験体にするようにしたの。検体を確保するのが大変だったわ。中位以上ともなると、扱いが難しくて」
困ったような顔して、何を言ってるんだ。
自分が実験体にされそうになってるのに、抵抗しない訳がないだろう。
「あんまり喚いてうるさいから、脳みそをちょっと弄って、黙らせることにしたのよ。そのときの手術跡なの、これ」
イルネは、オルトロスマリオネットの頭部を指差した。
頭皮が破れ、脳みそがはみ出している。
あれは、頭の中を弄くられた跡だったのか…。
そうやって、無理矢理自分の意志を奪われて…従順な実験体に作り変えられて…。
しかし、イルネの凶行はこれだけに留まらない。
「それから、より人間の血に順応するように、身体中を改造して作り変えたわ。内臓を取り出して、人間のものに取り替えたり…。血管を繋ぎ変えたり、手足の長さを変えたりね。そうやって、改良に改良を重ねて…」
「…」
「完成したのが、これよ」
誇らしく、両手を広げて。
イルネは、オルトロスマリオネットを皆に披露した。


