「学院長はあの通り、甘ちゃんな性格だからね」
アーリヤット皇王が邪魔なら、さっさと始末してしまえば良いものを。
それをせず、平和的に事を解決しようとして。
その結果、こうして全部後手後手に回ってしまっている。
あの人が動けないなら、僕達が動くよ。
「拾ってもらった分の恩は返す。それだけだよ」
それに、ルーデュニア聖王国に万が一のことがあったら。
僕達のような異国人は、ルーデュニアから追い出されかねないし。
今更ジャマ王国にも『アメノミコト』にも帰れないし、帰る気もないし。
帰ったところで、待っているのは死の制裁だけだし。
だったら、僕達に出来ることは何でもやるよ。
「君達も、ルーデュニアの人じゃないんだよね?」
と、マシュリが尋ねた。
…何だ。僕達のこと知りたいの?
別に良いけど、面白い話じゃないよ。
まぁ、アーリヤット皇国に着くまでの暇潰しにはなるかな。
「そうだよ。二人共ジャマ王国出身」
僕も、『八千歳』もね。
「ジャマ王国…。僕は行ったことないけど…。反魔導師国家だっけ」
ルーデュニアに比べたら、大抵どの国も反魔導師国家だけどね。
魔導師を嫌ってる癖に、暗殺者には力魔法や毒魔法や、色んな魔法を仕込んでるんだから。
魔導師が嫌いと言うか、そもそも魔導師のことを便利な道具としか思ってないんだろう。
「元々は僕達も君みたいに、最初は学院長を暗殺する目的でルーデュニアに来たんだよ」
懐かしいね。
僕が「任務」を仕損じたのは、あれが最初で最後だったな。
「僕と同じように、シルナ・エインリーに説得されて寝返ったんだね」
「まぁ、そんなところ」
そうなるまでに、語り尽くせないあれこれがたくさんあったけどね。
あまり思い出したくないし…。『八千歳』にとっては、特に。
そこまで詳しくは話さないよ。
しかし、詳しく話す必要はなかった。
「大体の事情は察しがつくよ。…あのシルナ・エインリー達のことだ。自分を殺しに来た暗殺者にだって、当たり前のように手を差し伸べたんだろうね」
そう。よく分かってるね。
その通りだよ。
「でもそのせいで、元々仲の良くなかったルーデュニア聖王国とジャマ王国は、余計に拗れた仲になっちゃってねー」
と、『八千歳』が説明した。
今回のアーリヤット皇国との諍いは、あのときと…僕達のせいでジャマ王国と、揉めたときと似ている。
ルーデュニアがジャマ王国を公然と批難して、悪者扱いしたように。
今度はルーデュニアが、アーリヤット皇国に責められているという状況なのだから。
アーリヤット皇王が邪魔なら、さっさと始末してしまえば良いものを。
それをせず、平和的に事を解決しようとして。
その結果、こうして全部後手後手に回ってしまっている。
あの人が動けないなら、僕達が動くよ。
「拾ってもらった分の恩は返す。それだけだよ」
それに、ルーデュニア聖王国に万が一のことがあったら。
僕達のような異国人は、ルーデュニアから追い出されかねないし。
今更ジャマ王国にも『アメノミコト』にも帰れないし、帰る気もないし。
帰ったところで、待っているのは死の制裁だけだし。
だったら、僕達に出来ることは何でもやるよ。
「君達も、ルーデュニアの人じゃないんだよね?」
と、マシュリが尋ねた。
…何だ。僕達のこと知りたいの?
別に良いけど、面白い話じゃないよ。
まぁ、アーリヤット皇国に着くまでの暇潰しにはなるかな。
「そうだよ。二人共ジャマ王国出身」
僕も、『八千歳』もね。
「ジャマ王国…。僕は行ったことないけど…。反魔導師国家だっけ」
ルーデュニアに比べたら、大抵どの国も反魔導師国家だけどね。
魔導師を嫌ってる癖に、暗殺者には力魔法や毒魔法や、色んな魔法を仕込んでるんだから。
魔導師が嫌いと言うか、そもそも魔導師のことを便利な道具としか思ってないんだろう。
「元々は僕達も君みたいに、最初は学院長を暗殺する目的でルーデュニアに来たんだよ」
懐かしいね。
僕が「任務」を仕損じたのは、あれが最初で最後だったな。
「僕と同じように、シルナ・エインリーに説得されて寝返ったんだね」
「まぁ、そんなところ」
そうなるまでに、語り尽くせないあれこれがたくさんあったけどね。
あまり思い出したくないし…。『八千歳』にとっては、特に。
そこまで詳しくは話さないよ。
しかし、詳しく話す必要はなかった。
「大体の事情は察しがつくよ。…あのシルナ・エインリー達のことだ。自分を殺しに来た暗殺者にだって、当たり前のように手を差し伸べたんだろうね」
そう。よく分かってるね。
その通りだよ。
「でもそのせいで、元々仲の良くなかったルーデュニア聖王国とジャマ王国は、余計に拗れた仲になっちゃってねー」
と、『八千歳』が説明した。
今回のアーリヤット皇国との諍いは、あのときと…僕達のせいでジャマ王国と、揉めたときと似ている。
ルーデュニアがジャマ王国を公然と批難して、悪者扱いしたように。
今度はルーデュニアが、アーリヤット皇国に責められているという状況なのだから。


