そして、その時点で知ったのだ。
このミナミノ共和国訪問の、真の目的。
それは、私をこの国に閉じ込めて、サミットに参加させないことなのだと。
それを企んだのが誰なのかも、同時に分かった。
ミナミノ共和国は、ルーデュニア聖王国と国交を深める為に私をここに招いたのではない。
アーリヤット共栄圏の一国として、兄の命令を受けて、私を国内に閉じ込める為だったのだ。
そうまでして、私にサミットに参加して欲しくなかった。
その理由は明白だった。
私がいたら、反対されるから。思い通りにならないから。
そして…私に対する復讐の為でもあるのだろう。
すぐにでも、私は祖国に帰らなければならなかった。
このままでは、兄の手のひらの上だ。
ミナミノ共和国から帰ることが出来ず、サミットにも参加出来なかった。
今のルーデュニア聖王国がどんな状態になっているのか、詳しく知ることさえ出来ないのだ。
私はこのホテルに閉じ込められてからというもの、毎日何度も何度も、首相に面会したいと申し入れ続けた。
何より、早くこの国から出して欲しいと。
しかし、今のところその誓願は、ことごとく黙殺されていた。
「ルーデュニア聖王国からの賓客に、万が一のことがあってはならないから」という名目で。
何度頼んでも、「国境が封鎖されているのだから、誰であっても出入国は不可能」の一点張り。
国内の治安悪化だの、領海の天候悪化だの、これらは全て口実に過ぎないのは分かっている。
「この際、何が起きようと全て私の自己責任で構わないから、この国から出してくれ」と、毅然として頼みもした。
しかし、いくらホテルの部屋を見張っている警備員に訴えても無意味だった。
彼らは皆狼狽えるばかりで、イエスともノーとも言わない。
最後には「そんなこと言われても、自分はただ命じられて警備に当たってるだけなので…」と言い訳する始末。
ならば、あなた方に命令している首相に取り次いでくれ、と頼んでも。
分かりましたと言うだけで、一向に首相が会いに来る気配はない。
誰に尋ねても、「聞いてない」、「知らない」と首を振るだけだ。
ならばこちらから訪ねようと思っても、危険だからとホテルの部屋から出してもらえない。
私だけではなく、私と共にルーデュニア聖王国から来た数人の侍従達も、同じようにホテルの一室に軟禁されている。
この部屋には、外部の情報を知らせるものは何もなかった。
従って私は、今世界がどうなっているのか、サミットがどのように進んでいるのかも、全く分からなかった。
兄が何か、私やルーデュニア聖王国を貶める為に画策しているのは分かっている。
でも、それが具体的に何なのかまでは、推察するしかなかった。
この状況が酷くもどかしく、私が心から憂いているのを見て。
勇敢な私の侍従達は、監視の目を盗んでは街に出向き、雑誌や新聞や、とにかく世の中の情勢が分かるものを掻き集めてきてくれた。
そして、それらの紙媒体を、ミナミノ共和国の警備員に見つからないよう、こっそり私に手渡してくれた。
そこまでして、ようやく私は外の世界が今どうなっているかを知ることが出来たのだ。
このミナミノ共和国訪問の、真の目的。
それは、私をこの国に閉じ込めて、サミットに参加させないことなのだと。
それを企んだのが誰なのかも、同時に分かった。
ミナミノ共和国は、ルーデュニア聖王国と国交を深める為に私をここに招いたのではない。
アーリヤット共栄圏の一国として、兄の命令を受けて、私を国内に閉じ込める為だったのだ。
そうまでして、私にサミットに参加して欲しくなかった。
その理由は明白だった。
私がいたら、反対されるから。思い通りにならないから。
そして…私に対する復讐の為でもあるのだろう。
すぐにでも、私は祖国に帰らなければならなかった。
このままでは、兄の手のひらの上だ。
ミナミノ共和国から帰ることが出来ず、サミットにも参加出来なかった。
今のルーデュニア聖王国がどんな状態になっているのか、詳しく知ることさえ出来ないのだ。
私はこのホテルに閉じ込められてからというもの、毎日何度も何度も、首相に面会したいと申し入れ続けた。
何より、早くこの国から出して欲しいと。
しかし、今のところその誓願は、ことごとく黙殺されていた。
「ルーデュニア聖王国からの賓客に、万が一のことがあってはならないから」という名目で。
何度頼んでも、「国境が封鎖されているのだから、誰であっても出入国は不可能」の一点張り。
国内の治安悪化だの、領海の天候悪化だの、これらは全て口実に過ぎないのは分かっている。
「この際、何が起きようと全て私の自己責任で構わないから、この国から出してくれ」と、毅然として頼みもした。
しかし、いくらホテルの部屋を見張っている警備員に訴えても無意味だった。
彼らは皆狼狽えるばかりで、イエスともノーとも言わない。
最後には「そんなこと言われても、自分はただ命じられて警備に当たってるだけなので…」と言い訳する始末。
ならば、あなた方に命令している首相に取り次いでくれ、と頼んでも。
分かりましたと言うだけで、一向に首相が会いに来る気配はない。
誰に尋ねても、「聞いてない」、「知らない」と首を振るだけだ。
ならばこちらから訪ねようと思っても、危険だからとホテルの部屋から出してもらえない。
私だけではなく、私と共にルーデュニア聖王国から来た数人の侍従達も、同じようにホテルの一室に軟禁されている。
この部屋には、外部の情報を知らせるものは何もなかった。
従って私は、今世界がどうなっているのか、サミットがどのように進んでいるのかも、全く分からなかった。
兄が何か、私やルーデュニア聖王国を貶める為に画策しているのは分かっている。
でも、それが具体的に何なのかまでは、推察するしかなかった。
この状況が酷くもどかしく、私が心から憂いているのを見て。
勇敢な私の侍従達は、監視の目を盗んでは街に出向き、雑誌や新聞や、とにかく世の中の情勢が分かるものを掻き集めてきてくれた。
そして、それらの紙媒体を、ミナミノ共和国の警備員に見つからないよう、こっそり私に手渡してくれた。
そこまでして、ようやく私は外の世界が今どうなっているかを知ることが出来たのだ。


