「…分かった。手があるんだな?」
ジュリスは静かに、俺にそう聞いた。
多くは聞かなかった。
「あぁ。…ジュリス、少し頑張ってくれるか」
「ったく…とんだ厄介事に巻き込まれたもんだ」
全くだな。申し訳ないと思ってるよ。
でも、ジュリスがいてくれて良かった。
「ジュリス、私も協力する」
ベリクリーデが、ジュリスにそう申し出た。
有り難いお言葉だが…。
…あれって、本当にベリクリーデか…?
「お前…ベリーシュか…」
「うん」
…ベリーシュ、って?
「こっちは良い。お前も羽久と一緒に、マシュリを抑えてくれ」
「っ、大丈夫なの?」
「心配するな、粘ってやるよ…。良いから頼む。これを…星辰剣(せいしんけん)を使え」
「…分かった、任せて」
ジュリスはベリクリーデに、見たことのない二振りの剣を渡した。
何だ、あの武器は…?
それに、突然雰囲気が変わったベリクリーデは…。
あれってもしかして…俺と同じ…。
と、思い至ったとき。
「羽久さんっ…大丈夫…!?」
「何事ですか、これは」
「っ、お前ら…」
天音とイレース、それから。
「どうやら、間に合わなかったようですね」
ナジュも、騒ぎを聞きつけて飛んできた。
更に。
「っ、天音、危な…!」
マシュリの魔力で吹っ飛んだ瓦礫の一部が、天音にぶつかりそうになったそのとき。
学院長室に飛び込むようにして、黒装束の令月が小太刀を振るった。
天音にぶつかる前に、瓦礫を一刀両断。
その鍛えられた体幹は、暗殺者時代のそれと全く変わりなかった。
「令月…!」
「大丈夫?どう見てもピンチだけど」
かろうじて、今のところ怪我人はいないな。
俺が壁にぶつかったくらいだ。
…そして、この場に令月がいるということは。
「はいはい、ちょっと大人しくしてねー」
「…すぐり…」
同じく黒装束をまとったすぐりが、両手に透明な糸を張り巡らせ。
暴走するマシュリを抑え込むように、がんじがらめにした。
これで、少しはマシュリを抑えられるかと思われたが…。
「…っ…!」
鼓膜が破れるような、獣の咆哮をあげ。
マシュリは渾身の力を込めて、すぐりの糸を引き千切った。
…マジかよ。
「うわぁ…。これ、一応最高強度だったんだけど…?」
「凄い怪力だね。…これは骨が折れそうだ」
すぐりは再び、両手に糸を張り巡らせ。
令月はそんなすぐりの隣に立ち、両手に小太刀を握り締めた。
…今ばかりは、生徒だ教師だと言ってる余裕はない。
素直に、お前達の加勢に感謝するよ。
シルナが戻ってくるまで、何とかこの場を凌ぐ。
その為に…。
「…天音、イレース、ナジュ。それに令月とすぐりも…。お前達は、生徒を避難させてくれ」
俺はシルナの代理として、彼らにそう頼んだ。
ジュリスは静かに、俺にそう聞いた。
多くは聞かなかった。
「あぁ。…ジュリス、少し頑張ってくれるか」
「ったく…とんだ厄介事に巻き込まれたもんだ」
全くだな。申し訳ないと思ってるよ。
でも、ジュリスがいてくれて良かった。
「ジュリス、私も協力する」
ベリクリーデが、ジュリスにそう申し出た。
有り難いお言葉だが…。
…あれって、本当にベリクリーデか…?
「お前…ベリーシュか…」
「うん」
…ベリーシュ、って?
「こっちは良い。お前も羽久と一緒に、マシュリを抑えてくれ」
「っ、大丈夫なの?」
「心配するな、粘ってやるよ…。良いから頼む。これを…星辰剣(せいしんけん)を使え」
「…分かった、任せて」
ジュリスはベリクリーデに、見たことのない二振りの剣を渡した。
何だ、あの武器は…?
それに、突然雰囲気が変わったベリクリーデは…。
あれってもしかして…俺と同じ…。
と、思い至ったとき。
「羽久さんっ…大丈夫…!?」
「何事ですか、これは」
「っ、お前ら…」
天音とイレース、それから。
「どうやら、間に合わなかったようですね」
ナジュも、騒ぎを聞きつけて飛んできた。
更に。
「っ、天音、危な…!」
マシュリの魔力で吹っ飛んだ瓦礫の一部が、天音にぶつかりそうになったそのとき。
学院長室に飛び込むようにして、黒装束の令月が小太刀を振るった。
天音にぶつかる前に、瓦礫を一刀両断。
その鍛えられた体幹は、暗殺者時代のそれと全く変わりなかった。
「令月…!」
「大丈夫?どう見てもピンチだけど」
かろうじて、今のところ怪我人はいないな。
俺が壁にぶつかったくらいだ。
…そして、この場に令月がいるということは。
「はいはい、ちょっと大人しくしてねー」
「…すぐり…」
同じく黒装束をまとったすぐりが、両手に透明な糸を張り巡らせ。
暴走するマシュリを抑え込むように、がんじがらめにした。
これで、少しはマシュリを抑えられるかと思われたが…。
「…っ…!」
鼓膜が破れるような、獣の咆哮をあげ。
マシュリは渾身の力を込めて、すぐりの糸を引き千切った。
…マジかよ。
「うわぁ…。これ、一応最高強度だったんだけど…?」
「凄い怪力だね。…これは骨が折れそうだ」
すぐりは再び、両手に糸を張り巡らせ。
令月はそんなすぐりの隣に立ち、両手に小太刀を握り締めた。
…今ばかりは、生徒だ教師だと言ってる余裕はない。
素直に、お前達の加勢に感謝するよ。
シルナが戻ってくるまで、何とかこの場を凌ぐ。
その為に…。
「…天音、イレース、ナジュ。それに令月とすぐりも…。お前達は、生徒を避難させてくれ」
俺はシルナの代理として、彼らにそう頼んだ。


