「最初は何処に行くの?」
「私のおすすめスポットだよ」
マシュリの問いかけに、シルナが答えた。
シルナのおすすめスポット…。
シルナはルーデュニア聖王国建国時から、ずっとこの国にいる。
そんなシルナのおすすめスポットなのだから、非常に興味深い。
筋金入りのセレーナっ子が選ぶ、王都セレーナの一番のおすすめスポットとは…。
「はいっ、まず一軒目。このお店です!」
シルナはドヤ顔で、洒落た外装の店を指差した。
何の店かと思ったら。
「…シルナ。これは何だ?」
「私の行きつけのケーキ屋さん!」
だよな。
…お前のおすすめスポットって、まさかケーキ屋?
「ここは凄いよ!イチゴのショートケーキ、モンブラン、チーズケーキみたいなオーソドックスなケーキは勿論、オレンジチョコケーキ、キャラメルチョコタルト、チョコバナナマフィンといった、幅広い色んな商品が揃ってて…」
「…」
ひたすら力説しまくるシルナ。
チョコばっかじゃん。
夢中なところ、悪いんだけどさ。
わざわざ休日を潰してまで、紹介しなきゃならない場所か?ここが。
そりゃシルナにとっては、楽園みたいな場所なんだろうけど。
「更に、店内飲食も可能!外にお洒落なテラスがあるでしょ?そこから街の景色を眺めながら、美味しいケーキを食べられるんだよ!もう…最高だよね!」
シルナの目は、多分今月で一番ってくらいキラキラ輝いていた。
嬉しそうで何より。
「…こんな下らない場所を紹介する為に、マシュリさんをここまで連れてきたんですか?」
「ま、まぁ…。価値観は人それぞれだから…」
顔をしかめるイレースを、天音がフォローしていた。
良いんだぞ、天音。正直に言って。
「ケーキ屋なんて紹介されても困るよね」って。言ってしまって良いんだぞ。
俺が許す。
更に、うっきうきのシルナは。
「はいっ、次は二軒目!」
歩いて、今度は別のケーキ屋に案内してくれた。
まさか、この調子で何軒か紹介するつもりなのか?
…俺はマシュリに、王都のおすすめスポットを教える為に来たのであって。
スイーツ食べ歩きのおすすめコースを案内しに来た訳じゃないぞ。
しかし、興奮するシルナにそんな言葉が届くはずもなく。
「このお店も凄いよ!何が凄いってここ、毎日数量限定で販売してるチョコバームクーヘン!」
はぁ。
「毎日、開店一時間程度で売り切れてるんだ。このお店の名物なんだよ!」
シルナも嬉々として並んだんだろうな。その姿が目に浮かぶよ。
イーニシュフェルト魔導学院の学院長ともあろう者が、朝っぱらからチョコバームクーヘンの為に行列に並ぶとは。
ルーデュニア国民の皆々様に申し訳ないとは思わないのか。
「これがもう…最高に美味しくてね、口の中がチョコでいっぱい。溢れ返るチョコ。口に入れた瞬間、チョコが『チョコーっ!』って叫んでるみたいなんだよ」
食レポが下手。
とにかく、シルナがチョコ好きなんだってことはよく分かる。
で、マシュリの反応はと言うと。
「…甘い匂いで、頭がくらくらする…」
顔をしかめて、鼻を押さえていた。
あー。うん、なんかマシュリってめちゃくちゃ鼻が良いんだよな。
シルナにとってはご褒美でも、マシュリにとっては、噎せ返るチョコの匂いはきついらしい。
分かるよ。ごめんな、本当。
「私のおすすめスポットだよ」
マシュリの問いかけに、シルナが答えた。
シルナのおすすめスポット…。
シルナはルーデュニア聖王国建国時から、ずっとこの国にいる。
そんなシルナのおすすめスポットなのだから、非常に興味深い。
筋金入りのセレーナっ子が選ぶ、王都セレーナの一番のおすすめスポットとは…。
「はいっ、まず一軒目。このお店です!」
シルナはドヤ顔で、洒落た外装の店を指差した。
何の店かと思ったら。
「…シルナ。これは何だ?」
「私の行きつけのケーキ屋さん!」
だよな。
…お前のおすすめスポットって、まさかケーキ屋?
「ここは凄いよ!イチゴのショートケーキ、モンブラン、チーズケーキみたいなオーソドックスなケーキは勿論、オレンジチョコケーキ、キャラメルチョコタルト、チョコバナナマフィンといった、幅広い色んな商品が揃ってて…」
「…」
ひたすら力説しまくるシルナ。
チョコばっかじゃん。
夢中なところ、悪いんだけどさ。
わざわざ休日を潰してまで、紹介しなきゃならない場所か?ここが。
そりゃシルナにとっては、楽園みたいな場所なんだろうけど。
「更に、店内飲食も可能!外にお洒落なテラスがあるでしょ?そこから街の景色を眺めながら、美味しいケーキを食べられるんだよ!もう…最高だよね!」
シルナの目は、多分今月で一番ってくらいキラキラ輝いていた。
嬉しそうで何より。
「…こんな下らない場所を紹介する為に、マシュリさんをここまで連れてきたんですか?」
「ま、まぁ…。価値観は人それぞれだから…」
顔をしかめるイレースを、天音がフォローしていた。
良いんだぞ、天音。正直に言って。
「ケーキ屋なんて紹介されても困るよね」って。言ってしまって良いんだぞ。
俺が許す。
更に、うっきうきのシルナは。
「はいっ、次は二軒目!」
歩いて、今度は別のケーキ屋に案内してくれた。
まさか、この調子で何軒か紹介するつもりなのか?
…俺はマシュリに、王都のおすすめスポットを教える為に来たのであって。
スイーツ食べ歩きのおすすめコースを案内しに来た訳じゃないぞ。
しかし、興奮するシルナにそんな言葉が届くはずもなく。
「このお店も凄いよ!何が凄いってここ、毎日数量限定で販売してるチョコバームクーヘン!」
はぁ。
「毎日、開店一時間程度で売り切れてるんだ。このお店の名物なんだよ!」
シルナも嬉々として並んだんだろうな。その姿が目に浮かぶよ。
イーニシュフェルト魔導学院の学院長ともあろう者が、朝っぱらからチョコバームクーヘンの為に行列に並ぶとは。
ルーデュニア国民の皆々様に申し訳ないとは思わないのか。
「これがもう…最高に美味しくてね、口の中がチョコでいっぱい。溢れ返るチョコ。口に入れた瞬間、チョコが『チョコーっ!』って叫んでるみたいなんだよ」
食レポが下手。
とにかく、シルナがチョコ好きなんだってことはよく分かる。
で、マシュリの反応はと言うと。
「…甘い匂いで、頭がくらくらする…」
顔をしかめて、鼻を押さえていた。
あー。うん、なんかマシュリってめちゃくちゃ鼻が良いんだよな。
シルナにとってはご褒美でも、マシュリにとっては、噎せ返るチョコの匂いはきついらしい。
分かるよ。ごめんな、本当。


