「凄い魔法だね…。これって何て言うんだろう?変身魔法…?」
と、首を傾げる天音。
分身じゃないって言ってたし…。
変身魔法…か、確かにそうなるな。
しかし、マシュリ、いや…いろりは…。
あぁ、もう。ややこしいから、マシュリで統一しよう。
名前と姿が違うってだけで、マシュリはマシュリだ。
くるりと一回転して、再びマシュリの姿に戻った。
その一回転するのって、メタモルフォーゼするのに必要な動作なんだろうか。
「僕はこの能力を、『変化(へんげ)』って呼んでる」
…とのこと。
変化…そのまんまだな。
「器用なことが出来るんだな…」
「別に、そうでもないよ。そもそも僕の今のこの姿だって、『変化』した姿だから」
え?
「それがデフォルトなんじゃないのか」
「忘れた?僕の元の姿は、ケルベロスと人間のキメラ…四足のバケモノだよ」
あ、えぇと…。
…そうなんだっけ。
「あの姿じゃ、ろくに表を歩くことも出来ないから…。怪しまれないように、現世にいるときは人の姿を保てるように、時間をかけて練習した」
「…成程…」
マシュリの今の姿、人間の姿は、『変化』の能力を使ったもの。
そして、人間に『変化』するのと同じ要領で、猫に姿を変えることも出来る…と。
これほど丁寧に種明かしをされると、結構冷静に受け止められるもんだな。
難しいことは何もない。これはただの、マシュリ特有の能力だ。
ナジュの読心魔法みたいなもんだな。
「…しかし、そこまでして学院に潜り込んだのに、何故私達や生徒には何の手出しもしなかったんです?」
と、イレースが尋ねた。
…確かに。
お得意の『変化』を巧みに使って、誰にもバレずに学院に潜り込むことに成功した。
そのまま上手くやれば、俺やシルナを不意打ちで奇襲…なんて作戦も立てられたはず。
何故それをせず、敢えてターゲットをシュニィ…聖魔騎士団に移した?
最初にイーニシュフェルト魔導学院を目指してきたってことは、当初のターゲットは俺達だったんだろう?
「…それは…」
これまでの質問には淀みなく答えていたのに、この質問にマシュリは口ごもっていた。
…聞かれて困ることがあったか?
「答えたくないなら、無理には…」
「…ううん。良いよ、話す。…最初僕は、学院長のシルナ・エインリーや、その右腕の羽久・グラスフィアを…暗殺するつもりで、イーニシュフェルト魔導学院に来た」
マシュリは正直に、はっきりと認めた。
…やっぱりそうだったのか。
まぁ、そうだよな。
そんなに念入りに「変装」して、学院に忍び込むくらいなんだから。
明確な目的があったのだろう。
…シルナや俺の暗殺という、明確な目的が。
今更だが、実行に移されなくて本当に良かった。
さすがの俺達も、まさか猫に命を狙われているとは思わなかったからな。
と、首を傾げる天音。
分身じゃないって言ってたし…。
変身魔法…か、確かにそうなるな。
しかし、マシュリ、いや…いろりは…。
あぁ、もう。ややこしいから、マシュリで統一しよう。
名前と姿が違うってだけで、マシュリはマシュリだ。
くるりと一回転して、再びマシュリの姿に戻った。
その一回転するのって、メタモルフォーゼするのに必要な動作なんだろうか。
「僕はこの能力を、『変化(へんげ)』って呼んでる」
…とのこと。
変化…そのまんまだな。
「器用なことが出来るんだな…」
「別に、そうでもないよ。そもそも僕の今のこの姿だって、『変化』した姿だから」
え?
「それがデフォルトなんじゃないのか」
「忘れた?僕の元の姿は、ケルベロスと人間のキメラ…四足のバケモノだよ」
あ、えぇと…。
…そうなんだっけ。
「あの姿じゃ、ろくに表を歩くことも出来ないから…。怪しまれないように、現世にいるときは人の姿を保てるように、時間をかけて練習した」
「…成程…」
マシュリの今の姿、人間の姿は、『変化』の能力を使ったもの。
そして、人間に『変化』するのと同じ要領で、猫に姿を変えることも出来る…と。
これほど丁寧に種明かしをされると、結構冷静に受け止められるもんだな。
難しいことは何もない。これはただの、マシュリ特有の能力だ。
ナジュの読心魔法みたいなもんだな。
「…しかし、そこまでして学院に潜り込んだのに、何故私達や生徒には何の手出しもしなかったんです?」
と、イレースが尋ねた。
…確かに。
お得意の『変化』を巧みに使って、誰にもバレずに学院に潜り込むことに成功した。
そのまま上手くやれば、俺やシルナを不意打ちで奇襲…なんて作戦も立てられたはず。
何故それをせず、敢えてターゲットをシュニィ…聖魔騎士団に移した?
最初にイーニシュフェルト魔導学院を目指してきたってことは、当初のターゲットは俺達だったんだろう?
「…それは…」
これまでの質問には淀みなく答えていたのに、この質問にマシュリは口ごもっていた。
…聞かれて困ることがあったか?
「答えたくないなら、無理には…」
「…ううん。良いよ、話す。…最初僕は、学院長のシルナ・エインリーや、その右腕の羽久・グラスフィアを…暗殺するつもりで、イーニシュフェルト魔導学院に来た」
マシュリは正直に、はっきりと認めた。
…やっぱりそうだったのか。
まぁ、そうだよな。
そんなに念入りに「変装」して、学院に忍び込むくらいなんだから。
明確な目的があったのだろう。
…シルナや俺の暗殺という、明確な目的が。
今更だが、実行に移されなくて本当に良かった。
さすがの俺達も、まさか猫に命を狙われているとは思わなかったからな。


