「だ、大丈夫なの…?本当に…?」
これにはシルナもびっくりであった。
「むしろ、大丈夫じゃないとお前達が思う根拠は?」
「いや、だってあいつは…。ケルベロスのキメラだって、ナジュが」
「…ケルベロス?」
怪訝そうに眉をひそめるジュリス。
あぁ、えぇと。
これを先に説明しないとな。
「…!学院長先生方も、知っていたんですね」
シュニィが言った。
ってことは、シュニィも知ってるのか。本人の口から聞いたか?
マシュリという、あの魔物の正体を。
「あぁ。ナジュが…と言うか、ナジュの中にいるリリスが教えてくれた」
「そうだったんですね。…でも、大丈夫です。マシュリさんは決して、悪い人ではありませんから」
シュニィは、きっぱりとそう言った。
聖魔騎士団副団長として、人を見る目は確かである。
そのシュニィがこうまできっぱりと、魔物…マシュリ無害だと断言した。
つまり、大丈夫なのだ。
ナジュから聞いた話だと…とんでもなく獰猛で邪悪そうなイメージなのだが…。
…まぁ、実際にこの目で見てみないことには、何とも言えないな。
「シュニィ、お前は本当に魔物に捕まってたのか?」
ジュリスが改めて、シュニィに尋ねた。
魔物…厳密にはあれは魔物ではなく、魔物と人間のハーフみたいな…。
「えぇ、そうです」
「もしかして、この間のネクロマンサーと同じ、アーリヤット皇国の手の者か?」
皇王直属軍、通称『HOME』だったか。
「はい…そう聞いています」
シュニィは確かに頷いてみせた。
やっぱりそうだったのか。
じゃあ、俺達が予想していた通り…。
シュニィを誘拐することで、聖魔騎士団を動揺させ、弱体化させる為に…。
…なぁ、本当にそんな奴、客人扱いで大丈夫なのか?
大人しく投降した以上、変な気は起こさないと思うけど…。
「魔物ってことは、契約者の召喚魔導師がいるはずだろ?そいつは何処なんだ?」
「あ、いえ…違うんです、ジュリスさん。彼は契約召喚魔ではなく…」
と、シュニィが言いかけたそのとき。
「ジュリス、イノシシ」
「あ?」
ベリクリーデが、不意にジュリスの服の裾を引っ張ってそう言った。
…イノシシ?
「イノシシが来るよ」
「は…?何だよ、いきなり…。…!?」
俺とシルナも同様に、突如として聞こえてきたその異音に目を見合わせた。
ドドドドド、と。
それこそ、イノシシが突撃してくるような音が、廊下の向こうから迫ってきた。
な、何なんだこれは?
もしかして、やっぱり捕らえた誘拐犯が脱走を試みてるんじゃ、
「…!不味い、この音は…」
「おっと…どうやらヤバいことになりそうですね」
シュニィがいち早く音の正体に気づき、次にナジュが、そんなシュニィの心を読んで、緊急回避とばかりに身を屈めた。
「皆さん、避けてください!」
シュニィの叫び声が、廊下にこだました。
え、いや…避けるって何を?
と、聞く前に。
「シュニィぃぃぃぃぃっ!!」
とんでもない轟音を立てて爆走してきたアトラスが、稲妻のような勢いでシュニィに抱きついた。
これにはシルナもびっくりであった。
「むしろ、大丈夫じゃないとお前達が思う根拠は?」
「いや、だってあいつは…。ケルベロスのキメラだって、ナジュが」
「…ケルベロス?」
怪訝そうに眉をひそめるジュリス。
あぁ、えぇと。
これを先に説明しないとな。
「…!学院長先生方も、知っていたんですね」
シュニィが言った。
ってことは、シュニィも知ってるのか。本人の口から聞いたか?
マシュリという、あの魔物の正体を。
「あぁ。ナジュが…と言うか、ナジュの中にいるリリスが教えてくれた」
「そうだったんですね。…でも、大丈夫です。マシュリさんは決して、悪い人ではありませんから」
シュニィは、きっぱりとそう言った。
聖魔騎士団副団長として、人を見る目は確かである。
そのシュニィがこうまできっぱりと、魔物…マシュリ無害だと断言した。
つまり、大丈夫なのだ。
ナジュから聞いた話だと…とんでもなく獰猛で邪悪そうなイメージなのだが…。
…まぁ、実際にこの目で見てみないことには、何とも言えないな。
「シュニィ、お前は本当に魔物に捕まってたのか?」
ジュリスが改めて、シュニィに尋ねた。
魔物…厳密にはあれは魔物ではなく、魔物と人間のハーフみたいな…。
「えぇ、そうです」
「もしかして、この間のネクロマンサーと同じ、アーリヤット皇国の手の者か?」
皇王直属軍、通称『HOME』だったか。
「はい…そう聞いています」
シュニィは確かに頷いてみせた。
やっぱりそうだったのか。
じゃあ、俺達が予想していた通り…。
シュニィを誘拐することで、聖魔騎士団を動揺させ、弱体化させる為に…。
…なぁ、本当にそんな奴、客人扱いで大丈夫なのか?
大人しく投降した以上、変な気は起こさないと思うけど…。
「魔物ってことは、契約者の召喚魔導師がいるはずだろ?そいつは何処なんだ?」
「あ、いえ…違うんです、ジュリスさん。彼は契約召喚魔ではなく…」
と、シュニィが言いかけたそのとき。
「ジュリス、イノシシ」
「あ?」
ベリクリーデが、不意にジュリスの服の裾を引っ張ってそう言った。
…イノシシ?
「イノシシが来るよ」
「は…?何だよ、いきなり…。…!?」
俺とシルナも同様に、突如として聞こえてきたその異音に目を見合わせた。
ドドドドド、と。
それこそ、イノシシが突撃してくるような音が、廊下の向こうから迫ってきた。
な、何なんだこれは?
もしかして、やっぱり捕らえた誘拐犯が脱走を試みてるんじゃ、
「…!不味い、この音は…」
「おっと…どうやらヤバいことになりそうですね」
シュニィがいち早く音の正体に気づき、次にナジュが、そんなシュニィの心を読んで、緊急回避とばかりに身を屈めた。
「皆さん、避けてください!」
シュニィの叫び声が、廊下にこだました。
え、いや…避けるって何を?
と、聞く前に。
「シュニィぃぃぃぃぃっ!!」
とんでもない轟音を立てて爆走してきたアトラスが、稲妻のような勢いでシュニィに抱きついた。


